第1886回 リオデジャネイロへの道 (3) エクセターでも優勝、オリンピック出場を決定

 4年前の3月11日の東日本大震災で被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、東北地方だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■オールブラックス発祥の地、エクセター

 ロシアのモスクワでの第1ラウンド、リヨンでの第2ラウンドと続けて優勝したフランス、第3ラウンドは3週間あけて7月11日と12日にイングランドのエクセターで行われた。
 エクセターはイングランド中南部の小都市、強豪クラブがあるわけでもなく、会場のサンディパークは収容人員12,300人と大きなスタジアムではない。しかし、1905年にニュージーランド代表が初めてイングランドで試合を行った場所であり、その時に「オールブラックス」というニックネームがラグビーの母国イングランドの観衆からつけられたという都市である。今秋に行われる15人制のワールドカップでも会場になっており、日本戦もあることから日本の読者の皆様もよくご存じのラグビータウンであろう。

■予選プールから6連勝で3ラウンドすべてで優勝

 前回の本連載で紹介した通り、フランスは2ラウンド終えて40ポイント、2位のスペインに6ポイント差をつけている。 初日の予選プールではルーマニアとポルトガルに38-5、そしてドイツに28-5とトライこそ許したが3連勝で首位で通過する。2日目のカップトーナメント、1回戦最初の試合にフランスは登場する。ウェールズ相手にフランスは31-7と圧勝し、準決勝進出を決める。そしてこの勝利でフランスがリオデジャネイロ行のチケットをつかんだ。準決勝進出で最低14ポイントを獲得、もしスペインが優勝し、フランスが4位に終わった場合、フランスとスペインは同ポイント数で並ぶが、2回優勝しているフランスが優先されることになる。
 もちろんフランスは準決勝進出で満足するチームではなく、準決勝でドイツに24-5と勝利、決勝は地元イングランドを14-5と破り、エクセターでも優勝し、3ラウンドすべてで優勝するという圧倒的な強さを見せた。

■5年かけた強化策が開花、リオデジャネイロでのメダル獲得を狙う

 フランスラグビー協会は7人制ラグビーについては2010年から強化を進めてきた。それまでは15人制の選手が7人制に兼務して出場していたが、7人制のスペシャリストのそろうケニアやポルトガル相手にも苦戦していた。昨年のワールドシリーズの成績は11位、本来であるならば1桁の力があるはずである。
 フレデリック・ポマレル監督は昨年のワールドシリーズでの不振を反省し、このセブンズグランプリシリーズに備えてきた。主将のスクラムハーフのテリー・ブラウアを始め、7人制のスペシャリストがメンバーの大半を占めるが、今年の5月からメンバーに加わったのが15人制の代表として2011年のワールドカップで準優勝メンバーとなったフルジャンス・ウエドラオゴである。このような新メンバーの刺激もあり、5年間の強化の成果がオリンピック出場であるが、リオデジャネイロではメダル獲得が目標である。

■チケットを獲得した男子ハンドボール、獲得できなかった男子サッカー

 さて、現段階でリオデジャネイロ行きのチケットをつかんでいるのが、男女の7人制ラグビー、女子サッカーに加え、男子ハンドボール、女子バスケットボールである。
 男子ハンドボールについては今年1月に行われた世界選手権の優勝チームにオリンピック出場権が与えられる。カタールで行われた世界選手権については本連載第1817回から第1820回で紹介したとおり、フランスが5回目の優勝を飾り、開催国ブラジルに続いて世界で2番目の出場権を獲得している。
 逆にいち早く敗退が決まったのが男子サッカーである。男子サッカーはこの6月に行われた21歳以下の欧州選手権の上位4チームに出場権が与えられるが、フランスはチェコで行われた本大会に出場できなかった。2013年3月から2014年9月までに行われた予選ではグループ首位となるが、本大会出場をかけたプレーオフでスウェーデンと対戦する。ホームアンドアウエー形式で行われ、10月10日にルマンで行われた第1戦は2-0で勝利したが、14日にスウェーデンのハムスタッドで行われた第2戦で1-4と敗れ、2戦合計スコア3-4で敗れ、本大会出場はならず、オリンピックへの道も閉ざされたのである。(続く)

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