第956回 リトアニアに連勝(6) 史上初の同一の相手との中3日での連戦

■グループ7のもう1試合はルーマニア-セルビア戦

 前回の本連載では 南アフリカ行きの分水嶺となるリトアニアとの連戦の様子を紹介した。グループ7では、このリトアニア-フランス戦と同日にもう1試合が行われており、ルーマニアがセルビアを迎えている。
 予選開幕前はフランスの最大のライバルと目されていたルーマニアであるが、予想に反し、これまでの成績は3戦して1勝1分1敗、勝ち点4でフランスと並び、セルビア、リトアニアとの勝ち点の差は5である。フランスにとってはルーマニアが勝利すれば首位セルビアとの差を縮めることができるがライバルルーマニアの勝ち点を伸ばすことになる。
 一方、セルビアが勝利すれば、ライバルのルーマニアが脱落することになるが、首位セルビアとの差はそのままであり、本大会に無条件で進出となる首位の座は遠ざかる。

■首位セルビア、アウエーでフランスのライバルを倒す

 ルーマニアは、首位セルビアにホームゲームで勝利してその差を詰めたいところである。しかしながら、前半18分に先制を許し、前半終了間際にはオウンゴールで2点のリードを許してハーフタイムを迎える。後半に入ってルーマニアは1点を返すが、すぐに突き放される。74分にルーマニアはい点差に詰め寄るが、結局2-3で敗れてしまう。
 この結果、4月1日を迎える段階でのグループ7の順位は首位セルビア(4勝1敗、勝ち点12)、2位リトアニア(3勝2敗、9)、3位フランス(2勝1分1敗、7)、4位オーストリア(1勝1分2敗、4、得失点差-2)、5位ルーマニア(1勝1分2敗、4、得失点差-3)、6位フェロー諸島(1分3敗、1)となったのである。
 フランスは首位セルビアとの差を詰めることはできなかったが、2位リトアニアを射程距離にとらえ、4月1日のホームでの試合で勝利すれば、順位を逆転することができる。

■中3日の連戦が初めてのフランス、日本が経験したタフな連戦

 ワールドカップ予選や欧州選手権予選で中3日の試合日程は定着したが、実は同一の相手と中3日で対戦するのはフランスにとってはこれが初めてのことである。また、ワールドカップ予選や欧州選手権以外の親善試合を含めても、中3日の同一の相手との連戦はフランス代表の歴史の中でかつてなかったことである。これまでの歴史をひも解くと、1971年の南米遠征の際にアルゼンチンと中4日で連戦したのが、同一の相手との最も短いインターバルで行われた試合である。
 日本のファンの皆様にとってはフランスのこの事実は意外に思われるであろう。なぜならば、日本は1981年のポーランドとの中1日の連戦や1978年のソ連との中2日の連戦など、今でも語り草となっている強豪とのタフな試合を経験してきているからである。特に、ポーランド戦は8日間に4試合行うという強行スケジュールであり、その上、その直後の東南アジア遠征ではマレーシア、シンガポールの代表チームとそれぞれ中1日で対戦している。
 日本は国際試合の経験が少ないと日本で指揮を執った欧州人監督は異口同音に指摘するが、日本はタフな国際試合を経験しており、この点をリスペクトできるかどうかが日本において監督が務まるかどうかの大きな分かれ目であろう。

■39年前のアルゼンチンとの連戦は1勝1敗

 同一の相手と連戦するケースはチャンピオンズリーグのグループリーグの第3戦と第4戦がこれに相当する。しかし、チャンピオンズリーグの場合は第3戦と第4戦の間に国内リーグなどの試合が入っているのが通常であり、純粋に同一の相手と同一のメンバーで連戦するケースは選手にもそれほど経験のないことであろう。
 歴史を振り返ると1971年のアルゼンチンとの連戦の際は1月8日にブエノスアイレスで行われた第1戦はフランスが4-3と競り勝ったが、5日後のマルデルプラタで行われた1月13日に行われた第2戦ではアルゼンチンが2-0と勝利している。
 歴史はそれから38年、フランスはリトアニアに連勝することができるのであろうか。(続く)

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