第3773回 スウェーデンに完勝、ベスト16入り(2) プレーオフで生き返ったスウェーデン
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■前回の対戦時から選手が大幅に入れ替わったスウェーデン
6年ぶりの対戦となるフランスとスウェーデン、新型コロナウイルスの感染拡大期に行われた当時のメンバーで残っているのはフランスではルカ・エルナンデス、アドリアン・ラビオ、マルクス・テュラム、ルカ・ディーニュ、ダヨ・ウパメカノ、キリアン・ムバッペ、まだマイク・メニャンはベンチメンバーであった。
一方のスウェーデンは試合に出場したのは現在主将を務めているビクトル・リンデロフだけであり、第2GKのクリストファー・ノードフェルト、アレクサンデル・イサクは代表入りしたばかりであり、出場機会はなかった。スウェーデンで選手が大幅に入れ替わっていることは、この間のスウェーデンの苦しい道のりを物語っている。2020年に行われたUEFAネーションズリーグでスウェーデンは最上位のリーグAにいたが、最下位となってリーグBに降格する。2021年に延期された2020年の欧州選手権は決勝トーナメント1回戦で敗退、2022年ワールドカップ予選は敗退する。
■ワールドカップ予選中に監督に就任したグラハム・ポッター
フランスとの6年前の対戦時、フランスはディディエ・デシャンであったが、スウェーデンはその後、監督の交代が続く。
当時のヤンネ・アンデルションは2023年に退任、ダニエル・バックストロームに代わっても成果が出ず、2024年にはスウェーデン代表としては第二次世界大戦後初の外国人監督となるデンマーク人のヨン・トマソンが就任する。2010年ワールドカップでは本田圭佑擁する日本と戦ったことは記憶に新しい。2024年のUEFAネーションズリーグではリーグCまで落ちたスウェーデンを率いて優勝する。この成績が今回のワールドカップ出場につながる。一方、今回のワールドカップ予選では不調で、予選期間中の昨年10月に解任された。
この時期に空いている監督は限られる。契約面で不調だった大物監督か、シーズン途中で解任された失格監督か、ここでスウェーデンの代表監督に就任したのはイングランドのウエストハム・ユナイテッドをシーズン序盤の9月に解任されたグラハム・ポッターだったのである。
■プレーオフで連勝して本大会出場を決めたスウェーデン
イングランド人のポッターはチェルシーなどイングランドの各クラブでの監督のキャリアを積んできたが、代表チームの指揮は初めてである。デビュー戦のスイス戦は1-4と大敗、続くスロベニア戦も1-1のドローとなり、結局、スウェーデンはワールドカップ予選は2分4敗という成績に終わった。ところが、今回の予選プレーオフには2024年のUEFAネーションズリーグでの優勝チームにもチャンスが与えられた。3月に行われたプレーオフは準決勝でウクライナと対戦、ビクトル・ギョケレシュのハットトリックで3-1と監督就任以来初勝利となる。続く決勝でもポーランドを3-2と下し、ワールドカップ本大会出場を決めたのである。
■先発メンバー11人中8人がイングランドのクラブに所属するスウェーデン
本大会前の親善試合ではノルウェーに敗れ、ギリシャと引き分ける。本大会ではチュニジアに大勝、オランダに大敗、そして日本と引き分け、グループFで3位となったが、3位チームの中ではコンゴ民主共和国に次ぐ2番目の成績で決勝トーナメントに進んだのである。
スウェーデンがワールドカップの決勝トーナメントに進出したのは2018年大会以来、その時は準々決勝でイングランドに敗れている。
スウェーデンの布陣はGKはヤコブ・ウィデル・ゼッターランド、DFは右からダニエル・スベンソン、グスタフ・ラガービエルケ、リンデロフ、ガブリエル・グズムンドソン、MFは右からアントニー・エランガ、ルーカス・ベリバル、ヤシン・アヤリ、エリオット・ストラウド、FWはギョケレシュとイサクである。11人中7人がプレミアリーグに所属し、その他にイングランドの2部に相当するフットボールリーグ所属の選手が1人、イングランドをよく知るポッター監督が優勝候補のフランスに一泡吹かせると期待できるような陣容となったのである。(続く)
