第3780回 モロッコの挑戦を退ける(3) 前回大会と同じスコアでモロッコを下す
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■前回大会以来4年ぶりとなるフランス-モロッコ戦
これまでのフランスとモロッコの対戦成績はフランスの4勝1分1PK負けである。PK負けというのはモロッコがホストとして行っていたハッサン二世杯での対戦で引き分けの場合はPK戦で勝敗を決めたからである。かつて日本も参加していたことからハッサン二世杯については日本の皆様もよくご存じであろう。最新の対戦は4年前のワールドカップ準決勝、本連載第3114回から第3119回で紹介した通り、フランスが2-0と勝利している。
■初めてFIFAランキング一桁のチームと対戦するフランス
今回は準々決勝での対戦とはいえ、前回の本連載で紹介した通り、モロッコのチーム力は当時よりも上がり、FIFAランキング7位で開幕を迎えた。フランス(開幕時のFIFAランキング3位)は今大会6試合目となるが、初めてFIFAランキングで一桁のチームと対戦する。一方のモロッコはブラジル(6位)、オランダ(8位)と対戦してきた。
7月9日、ボストン郊外のフォックスボロでのこのカード、決勝トーナメントに入ってからは前回大会の再現となる初めてのカードである。
フランスの先発メンバーGKはマイク・メニャン、DFは右からジュール・クンデ、ダヨ・ウパメカノ、ウィリアム・サリバ、ルカ・ディーニュ、MFは低い位置にマヌ・コネとアドリアン・ラビオ、MFは高い位置に右にウスマン・デンベレ、左はデジレ・ドゥエ、トップ下はミカエル・オリーズ、FWは1トップでキリアン・ムバッペである。2回戦のパラグアイ戦とは1人変わっただけ、ブラッドリー・バルコラに代わってドゥエが先発している。
一方のモロッコ、GKはヤシン・ブヌ、DFは右からアクラフ・ハキミ、イッサ・ディオップ、ヌサイル・マズラウィ、アナス・サラー・エディン、MFは右からブラヒム・ディアス、アイユブ・ブアディ、ニール・エルアイナウイ、シェムスディン・タルビ、FWは2トップでビラル・エルハンヌスとアゼディン・ウナヒという布陣である。注目のイスマエル・サイバイは1回戦のカナダ戦でハムストリングを痛めて先発から外れている。
■キリアン・ムバッペのPK失敗もあり、前半は両チーム無得点
モロッコはブラジル戦やオランダ戦では果敢に攻めたが、フランス戦では引き気味にポジション取りをし、ゴール前で守備ブロックを形成した。フランスは終始モロッコ陣内で試合を展開した。ボール保持率やパス本数では互角となったが、相手陣内にいるフランスは次々とシュートを放つ。25分にオリーズからパスを受けたムバッペはペナルティエリア内でマズラウィのタックルを受けて倒れ、PKがフランスに与えられた。このPKをムバッペが蹴ったが、ブヌが見事にセーブする。これまで代表戦では2020年欧州選手権のスイスとのPK戦で失敗したのを最後に15本連続でPKを成功させてきたムバッペが失敗した。その後もフランスはモロッコのゴール前で試合を進め、前半のシュート数はフランスが13、モロッコは1と大きな差があったが、フランスはゴールネットを揺らすことができないまま、ハーフタイムを迎えた。
■ムバッペとウスマン・デンベレのゴールでフランスが勝利
後半に入ったところでギアをあげてきたのはモロッコだった。モロッコにとってはゲームプラン通りの狙いだったが、フランスの守備陣がモロッコの攻撃を止める。そしてようやくスコアが動いたのが60分であった。ラビオが空中戦で競り勝ったボールをドゥエがムバッペに供給する。ペナルティエリアに入ったところで右足でシュート、前半には見事にPKをストップしたブヌはセーブしたが、届かず、ムバッペは名誉回復の同点ゴールを決めた。これで今大会8ゴール目でアルゼンチンのリオネル・メッシと並んだ。
66分にはデンベレ場中央付近からボールを保持して攻め込む。ムバッペが並走する中でペナルティエリアの外から右足でシュート、ブヌは触ることはできたが、シュートの勢いを止めることはできず、フランスの追加点となる。
モロッコは83分にウナヒが放ったシュートがこの試合唯一の枠内シュート、フランスは4年前と同じスコアでモロッコを破り、準決勝に進出したのである。(この項、終わり)
