第1780回 デビスカップ、またも準優勝(1) 選手層の厚いフランスデビスカップチーム

 3年前の3月11日の東日本大震災で被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、東北地方だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■シーズン終盤を迎えたテニス

 11月も下旬となると早い夕暮とクリスマスを迎えるイルミネーションが、今年が終わりつつあることを実感させる。前回までの本連載でフランス代表は年内の最終戦を白星で飾ったことをお伝えしたが、サッカーは夏に始まり、春に終わるシーズンである。カレンダー通りのシーズンを送るスポーツにとってはまさに11月から12月がシーズンのクライマックスである。  今回から紹介するテニスも1月にシーズンが始まり、11月にシーズンが終わる競技である。フランスは国別対抗戦であるデビスカップで11月に行われた決勝に進出した。今年のデビスカップについては本連載第1688回と第1689回で準々決勝でドイツに逆転勝ちを収めたことを紹介したが、今回から準決勝、決勝の模様を紹介しよう。  準々決勝が行われたのは4月の最初の週末である。それから5月末から6月にかけて行われるローランギャロスに向けてクレーのシリーズとなり、ローランギャロスが終わると7月の芝のウィンブルドンに向けて一転芝のシリーズとなる。そして日本の錦織圭が準優勝した全米オープンが行われる9月に向けて、夏の間はハードコートでの試合となる。グランドスラムは全米オープンで終了するが、フランスでは11月初めにベルシーでマスターズシリーズが行われ、シーズンの最終戦は11月上旬のロンドンでのワールドツアーファイナルである。

■安定した成績を残すフランスデビスカップチーム

 このツアーの合間を縫って行われるのがデビスカップである。準決勝は全米オープンが終了した週末の9月12日から14日にかけて行われ、決勝はワールドツアーファイナルが終了した翌週末の11月21日から23日にかけて行われる。
 フランスの選手は個人戦であるツアー以上に団体戦であるデビスカップに対する思いが強く、ツアー以上の成績を残すことがしばしばある。そしてそれはファンも同様であり、他の競技以上の熱狂的な応援となり、試合が中断することもしばしばである。
 そのフランス、1998年にワールドグループに復帰して以来、その座を保っている。2010年に決勝進出し、セルビアに敗れた以降は、2011年準決勝進出、2012年と2013年は準々決勝進出と安定した成績を保っている。
 今年は4月のドイツとの準々決勝で歴史的な逆転勝利をおさめ、3年ぶりの準決勝となった。2012年に監督がギ・フォルジェからアルノー・クレマンに代わって初めての準決勝である。

■エースのトマーシュ・ベルディハ擁する昨年の覇者チェコ

 準決勝の相手は昨年の覇者であるチェコ、準々決勝で日本を5-0と破った実力国である。この日本戦はチェコはトマーシュ・ベルディハ、日本は錦織と両チームともエースを欠く戦いであったが、ベルディハは直前の全米オープンでは準々決勝で優勝したマリン・チリッチに敗れているが、デビスカップのフランス戦はエントリーしている。
 それに以外にチェコの選手は不調であり、第29シードとなったルカシュ・ロソルは1回戦で予選勝ち上がりの選手に敗れ、ロソルと共に日本戦でシングルスに出場したラデク・ステパネクも1回戦で敗退、イージ・べセリもワウリンカに1回戦で敗れている。

■全米オープン本戦に12人出場、シード入り6人というフランス勢

 一方、フランスは上位進出こそ準々決勝で敗れたガエル・モンフィスだけであったが、本戦出場は12人と層の厚さを見せつけた。モンフィスは本連載第1689回で紹介した通り、ドイツとの準々決勝、両チーム2勝2敗で迎えた第5ラバーのシングルスに急遽起用され、ドイツのピーター・ゴヨジブクを3-0のストレートで下した準決勝進出の立役者である。モンフィスは全米オープンに第20シードとして出場し、準々決勝で第2シードのスイスのロジャー・フェデラーと対戦、2セットを連取したが、その後3セットを奪われ、金星を逃している。
 第9シードのジョー・ウィルフリード・ツォンガは4回戦(ベスト8決定戦)進出、第8シードのアンディ・マレーに敗れ、第12シードのリシャール・ガスケは3回戦でモンフィスに敗れている。またシード入りした選手はこれ以外に第24シードのジュリアン・ベネトー、第26シードのジル・シモン、第30シードのジェレミー・シャルディと多士済済なのである。(続く)

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