第1841回 パリサンジェルマン、リーグカップ5回目の優勝、三冠へまず一歩

 4年前の3月11日の東日本大震災で被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、東北地方だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■国内三冠に近づくパリサンジェルマン

 4月になり、シーズンもあと2月となった。シーズン最初のタイトルが決定するのがリーグカップである。リーグカップ決勝は4月11日、パリサンジェルマンとバスティアの間で行われる。
 パリサンジェルマンは4月5日に行われたリーグ戦第31節のアウエーでのマルセイユ戦で3-2と逆転勝ちしリーグ首位の座を奪う。そして4月8日に水曜日に行われたフランスカップ準決勝のサンテチエンヌ戦でもズラタン・イブラヒモビッチのハットトリックなどで4-1と大勝し、決勝進出を決めた。すなわちパリサンジェルマンは国内三大タイトルであるリーグはタイトルに最も近く、フランスカップはタイトルまであと1勝、そしてこのリーグカップも優勝まであと1試合を残すのみとなった。これまでフランス国内では二冠を獲得したチームはあったが、リーグ、フランスカップ、リーグカップという三冠を制覇したクラブはなく、パリサンジェルマンはフランスサッカー史上初の偉業へとチャレンジしている。さらに欧州の舞台でもチャンピオンズリーグでは準々決勝に進み、チャンピオンズリーグとあわせて四冠も決して夢ではない位置にある。 特にこの決勝戦の直前の1週間でリーグ、フランスカップ準決勝に連勝し、チームに勢いがあるが、気にかかるのはマルセイユ戦でダビド・ルイスとチアゴ・モッタが負傷したことである。

■熱狂的なファンが大挙したバスティア

 一方のバスティア、リーグ戦では14位と不振であるが、20年ぶりに決勝に進出したリーグカップのタイトルが欲しいところである。本連載第1816回でも紹介した通り、20年前に決勝に進出した際はパリサンジェルマンに0-2と敗れている。これまでにバスティアがタイトルを獲得したのは1981年のフランスカップだけであり、このリーグカップのタイトルはぜひとも欲しいところである。
 しかし、今季のバスティアが精彩を欠くのはその順位だけではない。ファンが暴動を起こし、今シーズンは主要なものだけで7回の事件を起こし、世間から厳しい目が注がれている。決勝戦はパリ近郊のスタッド・ド・フランスで行われ、パリサンジェルマンにとっては地の利があるように見えるが、バスティアのファンは2万5000人に上り、スタジアムの雰囲気は完全に中立地となった。

■数的優位に立つパリサンジェルマン、ズラタン・イブラヒモビッチが2ゴール

 この日のユニフォームはパリサンジェルマンが赤一色、バスティアが青一色となった。パリサンジェルマンは負傷したダビド・ルイス、チアゴ・モッタに代えてマルキーニョス、アドリアン・ラビオを起用する。 青いバスティアはこの日はエースのジブリル・シセを欠く。シセを欠くバスティアはブランドンをベンチ入りさせる。今季移籍してきたが、まだ2試合しか出場していない。
 試合はパリサンジェルマンが優勢な中で時間が過ぎて行った。最初にスコアが動いたのは20分のことであった。イブラヒモビッチからエセキエル・ラベッシへのパスが成功し、ゴールに向けて突進するラベッシをバスティアのセバスチャン・スキラッチがファウルで止める。このスキラッチのプレーに対し、主審は迷わずペナルティスポットを指さすとともに、スキラッチにレッドカードを突き付ける。イブラヒモビッチがPKを決めたパリサンジェルマンはリードするとともに、数的優位に立って試合を進めることになった。41分にはイブラヒモビッチが右足でボレーシュート、リードを2点に広げる。

■後半に2点を追加したエディンソン・カバーニ

 後半になってもパリサンジェルマンの勢いは止まらなかった。終盤の80分、セルジュ・オーリエのクロスをエディンソン・カバーニがヘディングでシュート、3-0と試合を決定づける。さらにロスタイムにもカバーニはゴールを決めて、パリサンジェルマンは4-0というスコアで今季初のタイトルを獲得する。
 これでリーグカップ制覇は5回目、国内三冠への第一幕を制したパリサンジェルマンにはチャンピオンズリーグ準々決勝のバルセロナ(スペイン)戦が控えているのである。(この項、終わり)

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