第3645回 折り返しを迎えるリーグフェーズ(8) 4連敗のニース、2勝1分で折り返すストラスブール
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■連敗スタートのニース、国内リーグで未勝利のセルタ・ビゴ
チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグリーグフェーズの折り返しを迎える第3節と第4節のフランス勢を紹介してきたが、フランスから欧州カップに出場している7チームの中で元気なく序盤戦を終えたのがニースである。
ニースは第1節でローマ(イタリア)、第2節でフェネルバフチェ(トルコ)に敗れ、フランス勢の中では唯一の連敗スタートとなった。また、いずれもスコアは1-2であったが、得点はPKのみで、流れの中からゴールを決めていない。国内リーグでは開幕から黒星と白星を繰り返し、中位をキープしてきたが、リーグフェーズ第3節の前にはモナコと引き分け、リヨンに勝利し、上位チームに手ごたえのある試合をして第3節に臨む。第3節の相手はスペインのセルタ・ビゴ、第4シードである。昨季はリーグ戦で7位となり、ヨーロッパリーグに出場してきたが、今季はリーグ戦で苦戦、ここまで1勝もできず、降格圏内の17位に低迷している。10月中旬の時点でセルタ・ビゴの今季の公式戦唯一の勝利はヨーロッパリーグ第2節のPAOKテッサロニキ(ギリシャ)戦だけであり、ヨーロッパリーグでは1勝1敗である。
■1人少なくなったニース、後半に決勝点を奪われ、3連敗
会場はセルタ・ビゴの本拠地、バライードス競技場、1982年のワールドカップの会場にもなっている。セルタは開始早々の2分、左からのクロスを主将のイアゴ・アスパスが左足でボレー、ニースのGKのエフバン・ディウフは動くことができず、ニースは早くもリードされる。これに対してニースは16分にボールをつないで、モハメドアリ・ショーが同点ゴールを決めて追いつく。その後はニースがやや優勢に試合を進め、ニースにとっては初勝ち点、初勝利も十分に期待できたが、38分、DFのジョナタン・クロースが2枚目のイエローカードで退場となってしまい、残り50分以上、10人で戦うことになってしまった。フランス代表である主将の退場で、ニースはピンチを迎える。
主将をメルバン・バールに交代してニースは後半に臨む。いきなりセルタ・ビゴのカール・スタルフェルトのシュートが決まるが、オフサイドの判定に救われる。数的に劣勢なニースは守りを固めてカウンターアタックにかけるが、75分、ニースのDF、ガーナ代表のコジョ・ペプラー・オポングが痛恨のオウンゴール、ニースはそのまま1-2で敗れ、3連敗となった。
■先制するも好調のフライブルクに逆転負けし4連敗したニース
元気のないニースは第4節ではホームに帰ってドイツのフライブルクと対戦する。相手のフランブルクは2勝1分と好調とあって、ニースのアリアンツ・リビエラ競技場に集まったファンはわずか1万5000人、ファンの期待も低くなった。しかし、ニースは25分にケビン・カルロスが先制ゴールを決める。ところが、ファンの歓喜もつかの間、28分には追いつかれ、38分にはこの試合で主将を務めるバールがフライブルクの鈴木唯人をペナルティエリア内で倒してしまい、PKを与えて勝ち越される。さらに42分には鈴木のクロスからデリー・シェラントが追加点、試合は1-3でニースが敗れる。前半戦4連敗で折り返すのはヨーロッパリーグではニースとグラスゴー・レンジャース(スコットランド)だけとなった。なお、フランス勢の順位はリヨンが7位、リールが19位、ニースは35位である。
■カンファレンスリーグのストラスブールは2勝1分で折り返す
リーグフェーズが6試合しか行われないカンファレンスリーグも折り返しを迎える。本連載第3625回で第1節でスロバン・ブラチスラバ(スロバキア)に勝利したことは紹介したが、第2節はポーランドのヤギエロニア・ビャウィストクをホームに迎える。後半に入って59分にストラスブールは先制されたが、79分にパニチェリのゴールで追いつく。勝ち越しのチャンスもあったが、1-1のドローとなり、勝ち点を積み上げた。
第3節はスウェーデンのヘッケンとアウエーで対戦した。前半に先制したストラスブールは後半に入っても追加点をあげ、ヘッケンの反撃を1点におさえ、2-1で勝利、2勝1分で決勝トーナメントストレートイン圏内の7位で折り返したのである。(この項、終わり)
