第3696回 八強の出そろったフランスカップ (4) 8チーム中7チームが1部勢

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■欧州カップで2月以降の戦いが待っているストラスブールとモナコ

 ジャイアントキリングが醍醐味であるカップ戦であるが、今季のフランスカップはベスト8決定戦が35年ぶりに1部勢と2部勢で争われた。8試合のうち3試合は1部勢同士の戦いであり、マルセイユがレンヌを下したこととロリアンがパリFCに勝利したことを前回の本連載で紹介した。
 残り1つの1部勢対決はベスト8決定戦の最後となる2月5日に組まれたストラスブール-モナコ戦である。ストラスブールはカンファレンスリーグで決勝トーナメント進出、モナコはチャンピオンズリーグでプレーオフ進出を決めており、2月中旬からの欧州の戦いを控えている。ストラスブールは最後にフランスカップで優勝したのは25年前の2001年、モナコは1991年が最後である。国内リーグ戦ではストラスブールは7位、モナコは10位、リーグ戦では序盤に対戦し、モナコが3-2と勝利している。このところモナコはストラスブールに6戦負けなし、アウエーとはいえモナコ優勢が戦前の予想である。

■ストラスブールがモナコを下す

 モナコのキックオフで始まった試合、開始早々にマグネス・アクリウシュがストラスブールのゴールを襲う。しかし先制点をあげたのはストラスブールであった。7分にマーシャル・ゴドーがクロスから折り返したボールを得点した。モナコも積極的に攻めたが、前半はストラスブールが1点のリードで折り返す。追うモナコはハーフタイムでアレクサンドル・ゴロビンに代えて冬の移籍でイングランドのサンダーランドから加入したコートジボワール代表のシモン・アディングラを投入する。アディングラのモナコでのデビュー戦となる。モナコは後半も立ち上がりは攻め込んだが、55分にストラスブールはフリオ・エンシソがモナコのGKフィリップ・ケーンを交わして無人のゴールに2点目を決める。
 モナコの反撃は58分、この日、フォラリン・バロガンに代わってCFに起用されたミカ・ビエレスが1点を返す。1点差に迫られたストラスブールは守りに入るのではなく、突き放そうと速やかに試合を再開、その姿勢が61分のエンシソのゴールとなった。終盤はモナコが反撃に出るが、途中交代出場したバロガンのシュートがバーに当たるなどして、得点には至らない。両チームの合計シュート34本というスペクタクルな試合は、ストラスブールが3-1でモナコを下し、ベスト8入りしたのである。

■リヨン、新加入のエンドリッキの活躍でベスト8入り

 その他の1部勢の戦いを紹介しよう。4チームは2部のチームと対戦した。ヨーロッパリーグのリーグフェーズを首位で通過したリヨンはホームにラバルを迎えた。リヨンはヨーロッパリーグだけではなく国内リーグでも好調で、国内外の公式戦では12月7日以降10連勝中である。リヨンは有利と思われた通り、ボール支配率は8割を超えたが、前半は無得点に終わる。終盤まで両チームともゴールをあげることができず、枠内シュートの本数はラバルの方が多く、PK戦も覚悟した。この状況に風穴を開けたのが冬の移籍でスペインのレアル・マドリッドから加わった19歳のブラジル代表、エンドリッキであった。80分にゴールをあげ、これでリヨン加入後、5試合出場で5得点となった。リヨンは後半アディショナルタイムにもストラスブールのオウンゴールで2-0と勝利した。

■1部のニース、トゥールーズ、RCランス、2部のスタッド・ド・ランスもベスト8入り

 ヨーロッパリーグでは惨敗となったニースはベスト16決定戦で唯一1部のチーム(メッス)を破ったモンペリエと対戦した。70分までに2点を先行されて終盤を迎える。ここからニースの大逆転が始まった。72分に1点返し、89分に同点に追いつく。そして後半アディショナルタイムの98分にソフィアン・ディオップがCKから決勝点を決めた。
 トゥールーズは2部のアミアンに1-0と勝利し、リーグ戦で首位争いをするRCランスもトロワを4-2と下し、1部勢と2部勢の対戦はすべて1部勢に軍配が上がった。
 唯一の2部勢対決は昨年まで1部にいたスタッド・ド・ランスがルマンに勝利し、2部勢として唯一のベスト8入りしたのである。(この項、終わり)

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