第3755回 パリサンジェルマン、チャンピオンズリーグ連覇(1) 20年前に決勝で敗れたアーセナル
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■苦戦しながら決勝にたどりついたパリサンジェルマン
パリサンジェルマンがチャンピオンズリーグで連覇を果たした。本連載で紹介してきた通り、リーグフェーズでは終盤に失速して11位に終わり、プレーオフ経由でのノックアウトステージに臨む。プレーオフは昨年に続き同一リーグのチームとなるモナコと対戦、1勝1分で退ける。ベスト8決定戦以降は昨年に続き、イングランド勢との対戦が連続し、まずはチェルシーに連勝、準々決勝もリーグフェーズ3位のリバプールに連勝する。準決勝ではリーグフェーズ2位のバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)と対戦、パリでの第1戦は終盤に追い上げられたが、5-4と逃げ切り、ミュンヘンでの第2戦は終盤までリードし、1-1のドロー、2年連続3回目の決勝に進出した。
■無敗で決勝に臨むアーセナル
決勝の相手はアーセナル(イングランド)、リーグフェーズは8戦全勝、ノックアウトフェーズに入ってもバイエル・レバークーゼン(ドイツ)、スポルティング(ポルトガル)、アトレチコ・マドリッド(スペイン)をそれぞれ1勝1分で退けて20年ぶりに決勝に進出、すなわち、ここまで11勝3分と無敗である。また、国内リーグでも22年ぶりに優勝を果たし他ばかりであり、国内外での二冠を狙う。
■チャンピオンズリーグで優勝経験のないアーセナル
ただ、アーセナルは前身のチャンピオンズカップ時代も含め、チャンピオンズリーグで優勝したことがない。昨年の時点で、チャンピオンズリーグで優勝経験のないビッグクラブはアーセナルとアトレチコ・マドリッドとパリサンジェルマンだけ、と言われていた。昨年は準決勝でアーセナルとパリサンジェルマンが対戦した。この模様は本連載第3548回から第3552回で紹介しており、ロンドンでの第1戦、パリでの第2戦ともパリサンジェルマンが勝利、パリサンジェルマンは決勝でインテル・ミラノ(イタリア)に大勝し、チャンピオンズリーグ未優勝トリオから卒業した。今季はアーセナルとアトレチコ・マドリッドが準決勝で対戦、勝ち抜いたアーセナルは不名誉な称号を返上するチャンスを得た。
昨季、準決勝で対戦した際に紹介したが、アーセナルの欧州カップの優勝経験は1994-95シーズンのカップウィナーズカップだけであるが、その時に準決勝で下したのがパリサンジェルマンである。
■スタッド・ド・フランスでバルセロナに逆転負けを喫した2006年の決勝
アーセナルがこれまでに唯一チャンピオンズリーグの決勝に出場したのは2005-06シーズンである。フランス人のアルセーヌ・ベンゲル監督のもと、主将はフランス人のティエリー・アンリが務め、フランス代表として活躍したロベール・ピレスが先発に名を連ね、控えにはガエル・クリシー、マチュー・フラミニというフランス代表選手もいる。国外の有力チームでこれだけフランスカラーの強かったチームもないであろう。ちょうどこの年はチャンピオンズカップが始まってから50周年ということで第1回の決勝がパルク・デ・プランスで開催されたことから、パリ近郊のスタッド・ド・フランスが会場に選ばれた。
決勝の相手は2回目の優勝を目指すバルセロナ(スペイン)である。フランスのサッカーファンのアーセナルの欧州初制覇への期待は高まった。試合は波乱含みとなる。18分にアーセナルのGKイエンス・レーマンが退場処分となる。アーセナルはピレスをベンチに下げ、控えのGKを投入。数的不利になったアーセナルであるが、ソル・キャンベルが37分に先制ゴールをあげる。
アーセナルがこの1点を守り切るかと思われたが、バルセロナは後半から出場したアンドレス・イニエスタが大活躍、76分にサミュエル・エトーが同点ゴール、81分にジュリアーノ・ベレッチが逆転ゴールをあげ、アーセナルは準優勝に終わる。
ベンゲルの長期政権は2018年に終わり、その後はウナイ・エメリ、ミケル・アルテタといずれもパリサンジェルマンと縁のある監督が引き継ぎ、20年前に逃した優勝を取りに帰ってきたのである。(続く)
