第3784回 スペインにまたも敗れる(4) スペインに完敗、3位決定戦に回る

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■自国開催以外のワールドカップ、欧州選手権の準決勝で勝てなかったフランス

 フランスにとっては初めて米国北東部を離れた試合となるダラスでの準決勝、スペイン戦。南部とはいえ会場は空調が設置されており、炎天下を避けることができる。フランスにとってワールドカップでの準決勝はこれまでの本連載で一部紹介した通り、鬼門であった。ワールドカップでは1958年スウェーデン大会はペレのブラジルに敗れ、1982年のスペイン大会、1986年のメキシコ大会はいずれも西ドイツに敗れている。欧州選手権についても自国開催の1984年大会では準決勝を勝ち抜いたが、1996年大会ではチェコに敗れている。ワールドカップは1998年の自国開催ではクロアチアに勝利しているが、結局1900年代を振り返ると自国開催以外のワールドカップ、欧州選手権は準決勝で敗れている。

■1998年ワールドカップ以降のフランスの準決勝での勢いを止めたスペイン

 ところが、2000年代に入ると2000年欧州選手権、2004年欧州選手権、2006年ワールドカップ、2016年欧州選手権、2018年ワールドカップ、2022年ワールドカップ、さらに新設されたUEFAネーションズリーグの2021-22大会と7大会連続で決勝に進出した。 しかし、第3781回の本連載で紹介した通り、2024年の欧州選手権、2024-25シーズンのUEFAネーションズリーグではいずれも準決勝でスペインに敗れている。

■フランス相手に自信を持って戦うスペイン、PKで先制

 スペインは2回戦のポルトガル戦、準々決勝のベルギー戦と苦戦し、終盤に勝ち越し点をあげる展開が続いてきたが、このフランス戦では自信を持っているのか、直近の2試合とは全く違う展開となった。スペインもフランスもこれまでの戦いでボール支配率では優位に立ってきたが、この試合ではスペインがフランスを大きく上回った。スペインはブロックを作って攻撃も守備も組織的に行う。ここまでの6試合で常にボールを保持してきたフランスは戸惑いを隠せない。
 そして20分、スペインはこの大会に入ってフル出場が続いているマルク・ククレジャが左サイドからクロスを上げる。このクロスは逆サイドのペナルティエリア内にいたルカ・ディーニュの頭上を越えようとし、ここにラミン・ヤマルが走りこんできた。この時にディーニュとヤマルが交錯し、ヤマルがペナルティエリア内で倒れ、主審はスペインにPKを与える。キッカーはミケル・オヤルサバル、フランスのGKのマイク・メニャンは正しい方向に飛んだが、ボールに追いつくことができず、ゴールイン。スペインが22分に先制した。

■流れを変えることができなかったフランス、追加点を奪ったスペイン

 フランスにとっては今大会初めてリードを許すことになった。その直後にハイドレーションブレイクに入り、ディディエ・デシャン監督にとってはチームを立て直すチャンスであったが、試合の流れは変わらず、さらにウィリアム・サリバが負傷する。おそらくはパラグアイ戦で痛めた部分であろう、マクサンス・ラクロワに交代する。38分にはスペインはペナルティエリア内でシュートチャンスをうかがい、ファビアン・ルイスが至近距離からシュートするがダヨ・ウパメカノがブロックする。前半のシュート数はスペイン5本、フランスはアドリアン・ラビオとブラッドリー・バルコラの2本、フランスはエースのキリアン・ムバッペがシュートできず、枠内シュートもなかった。
 後半開始時にフランスはラビオに代えてマヌ・コネを投入する。後半に入るとフランスはギアをあげ、ボール支配でスペインを上回る。しかし58分、スペインは右サイドDFのペドロ・ポロがワンツーでペナルティエリア内でボールを受け、GKと一対一、そのままシュートして2点目を決めた。浮足立つフランスに対し、スペインはさらに攻め、61分にはラミン・ヤマルがディーニュを振り切ってシュートを決めたが、これはオフサイドで取り消される。
 フランスは終盤になってスペインのゴール前に迫るが、ノースコアに終わってしまう。フランスはスペインに3連敗、いずれも公式戦の準決勝である。完敗したフランスは3位決定戦に回るのである。(この項、終わり)

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