第471回 ランス、マルセイユ、UEFAカップ出場(1) ホームの第2戦で大勝し、決勝進出

■マルセイユ、シーズン開幕直前のアウエーでの戦いはドロー

 本連載の第462回から第465回にかけて、インタートトカップの2回戦と3回戦の模様についてご紹介した。今回はその準決勝のフランス勢について紹介しよう。
  ジャン・フェルナンデス新監督を迎えたマルセイユはシーズン開幕の直前に準決勝第1戦でイタリアのラツィオと対戦する。マルセイユはリーグ開幕戦でボルドーを迎えるが、その3日前にローマで戦うことになった。インタートトカップを戦っているマルセイユは、レベルのあった強豪との親善試合も組むことができず、新体制で初めて対戦する骨のある相手である。このローマのオリンピックスタジアムでの試合、ホームのラツィオが前半終了間際に先制点を決める。しかし、マルセイユも後半に入って69分、アブドゥライエ・メイテが同点ゴールを決めて、このアウエーでの試合を引き分けに持ち込む。

■リーグ開幕戦の敗戦ショックを吹き飛ばす快勝で準決勝進出

 そして第2戦はリーグ開幕戦をはさみ、その翌週の8月3日に行われた。リーグ初戦でボルドーに完敗したマルセイユのファンにとってホームのラツィオ戦は痛快な試合となった。前半は両チーム無得点であったが、後半のマルセイユの試合は満員のファンを熱狂させた。60分にママドゥ・ニアン、62分にアンドレス・メンドーサ、65分にフランク・リベリと、わずか3分の間に怒涛のゴールラッシュ、リーグ開幕戦の敗戦ムードを払拭するに足る完勝で決勝に臨むことになった。

■ランスもアウエーでドロー、ホームで快勝

 一方のランスは準決勝でドイツのボルフスブルクと対戦、マルセイユ同様にアウエーで第1戦を迎えた。試合開始早々からアウエーのランスは試合を支配するが、得点をあげることはできず、次第に試合の主導権をホームのボルフスブルクが握ることになる。このボルフスブルクの攻撃をしのいだランスは試合終盤に再び試合を支配をするが、得点には及ばず、スコアレスドローでアウエーでの戦いを終える。
  東方のドイツから戻ったランスはリーグ開幕戦で西方のナントに遠征し、0-2と沈黙してしまう。アウエーでの戦いの連続で疲弊したランスを暖かく迎えたのは「血と黄金」という愛称のこのチームを支える多くのファンであった。8月3日にランスの本拠地フェリックス・ボラールは「血と黄金」の赤と黄色に染まった。このファンに鼓舞されたランスの先制点は今季新加入で早くも危険な男という称号を得たアルーナ・ダンダンであった。42分にダンダンが先制点をあげ、後半開始早々にはセイドゥ・ケイタが追加点、試合終了間際の89分と91分にはチュニジア人のイッサム・ジェマーが立て続けにゴールを決める。マルセイユもランスもアウエーでの第1戦で引き分け、リーグ開幕戦で完敗、そしてホームでの第2戦で大勝し、決勝に進出したのである。

■ランスとマルセイユがリーグ第2節で対決、ランスが快勝

 そのような共通点を持つマルセイユとランスが奇しくもリーグ第2節で対戦することとなった。両チームともインタートトカップで決勝に進んでいるがリーグ戦では不本意な開幕戦となり、18位という成績で直接対決を迎えることになった。
  UEFAカップまであと一歩となった両チームの対戦はランスのホームゲームとなった。フェリックス・ボラールには4万人近くの観衆が押し寄せ、血はさらに熱くたぎり、黄金はさらに輝いた。日本の中田浩二もダンダン対策として今季初先発であったが、全く機能することができなかった。ダンダンをはじめとするランスの攻撃陣にマルセイユの守備陣は完全に翻弄され、手を使ったファウルでしか攻撃を止めることができなかった。38分にケイタが先制点、そして後半にはビットリーノ・ヒルトンが追加点、今シーズンからリメンバードリームも使用し始めた黄色と赤というツートンカラーのフェリックス・ボラールの熱狂は1997-98シーズンの優勝時を髣髴させるものであった。
  一方のマルセイユは開幕2連敗となり、ついにリーグ最下位となる。8月中旬に代表の国際試合があるため、インタートトカップの決勝は8月9日に第1戦、中1週おいた23日に第2戦が行われるが、マルセイユはスペインのデポルティーボ・ラコルーニャ、ランスはサンテエチエンヌを下したルーマニアのCFRクルージが相手である。(続く)

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