第1046回 生まれ変わったヨーロッパリーグ (1) トゥールーズとリールがグループリーグに進出

■「もう1つの欧州の頂点」への道

 前回までの本連載ではチャンピオンズリーグの決勝トーナメント進出をめぐって紹介してきたが、フランス勢3チームのうちマルセイユは最終戦に敗れヨーロッパリーグの決勝トーナメントへ回ることになった。今季からUEFAカップから姿を変えたヨーロッパリーグについては本連載ではリールが予備戦を勝ち抜いたことを紹介しただけである。今回からはヨーロッパリーグの決勝トーナメント進出に至る道を紹介しよう。
 ホームアンドアウエー方式での予備戦が1回戦から3回戦まであり、3回戦の勝者35チームがプレーオフに出場する。これらのチームに41チームが加わって行われるプレーオフもホームアンドアウエーで行われる。プレーオフの勝者38チームにチャンピオンズリーグのプレーオフで敗れた10チームをあわせた48チームがグループリーグを戦う。48チームを4チームからなる12のグループにわけ、ホームアンドアウエーで総当りのリーグ戦を行う。各グループ上位2チームの24チームが年が改まってから行われる決勝トーナメントに進出する。なお、決勝トーナメントには前回の本連載で紹介したようにチャンピオンズリーグのグループリーグで3位になった8チームも参戦し、32チームがホームアンドアウエーのノックアウト形式でのトーナメントで「もう1つの欧州の頂点」を目指すことになる。実に200近くものチームがこのタイトルに参加しており、非常に規模の大きいタイトルである。

■フランスカップを獲得したギャンガンは連続して大敗

 フランスからは、前年度リーグ5位のリールが予備戦3回戦から出場、リーグ4位のトゥールーズとフランスカップ優勝のギャンガンがプレーオフから出場し、これにチャンピオンズリーグから転戦してきたマルセイユを加えて4チームが参加している。予備戦3回戦でリールがセボイノ(セルビア)を破ったことは本連載の第991回で紹介したとおりであるが、8月下旬に行われたプレーオフから紹介しよう。
 プレーオフは第1戦が8月20日、第2戦が27日に行われた。2部チームとして50年ぶりにフランスカップを制したギャンガンはハンブルガーSVと対戦、ホームでの第1戦で1-5と大敗し、第2戦も1-3と連敗し、早々と姿を消してしまっている。ギャンガンはリーグ戦の立ち上がりは2勝1分と上々であったが、このハンブルガーSV相手の連敗で調子を崩し、8月末から10月末まで4分6敗と10試合連続して勝ち星から見放され18位まで順位を落としてしまった。リーグ戦前半戦を終えて15位と少し順位を盛り返したが、フランスカップ獲得の反動は決して小さくはなかったようである。

■アンドレ・ピエール・ジニャックが活躍したトゥールーズ

 トゥールーズは昨季のトルコリーグで3位のトラブゾンシュポールと対戦する。両チームともプレーオフからの参戦となり、この試合が今季初の外国のチームとの公式戦である。トルコのトラブゾンで第1戦が行われた。トゥールーズというクラブチームだけではなく、フランス代表でも攻撃の軸となっているアンドレ・ピエール・ジニャックが活躍した。12分に先制点をあげ、一旦は追いつかれたが、59分に勝ち越し点をあげている。ジニャックの2ゴールにより、トゥールーズがアウエーの第1戦を3-1と制し、余裕を持って第2戦に臨むことになったのである。
 本拠地で3点差以上で負けなければいいトゥールーズは第2戦でジニャックをベンチでスタートさせた。両チームでイエローカードが7枚と言う大荒れの試合になったが、トゥールーズは、オウンゴールで1点を失ったものの、2試合合計で3-2というスコアでプレーオフを勝ち抜いたのである。

■ゲンクに連勝したリール

 そして予備戦を勝ち抜いてきたリールであるが、シーズン開幕前の好調さとは裏腹にリーグ戦が開幕して第1節、第3節と連敗したところでプレーオフを迎える。相手はベルギーカップ王者のゲンクである。トゥールーズ同様、リールもアウエーで第1戦を迎える。リーグ戦での不安定な試合運びとは見違えるような試合運びで、リールは2点を先取、ゲンクの反撃を1点におさえ、アウエーでの第1戦を2-1と勝利してホームでの第2戦を迎えることになった。
 このプレーオフの第1戦と第2戦の間には国内リーグの第3節が行われたが、奇しくもアウエーの第1戦で勝利したリールとトゥールーズが対戦する。この試合は仲良く1-1の引き分けとなる。そしてリールはゲンクを迎えた第2戦は攻撃陣が爆発し、4-2と勝利し、連勝してグループリーグへトゥールーズとともに進出したのである。(続く)

このページのTOPへ