第2457回 欧州カップの決勝トーナメント始まる(1) フランス勢の1回戦の対戦相手

 8年前の東日本大震災、3年前の平成28年熊本地震、昨年の平成30年7月豪雨などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■3チームが決勝トーナメントに残ったフランス勢

 年が明けてから、本連載ではサッカーについては国内のフランスカップ、リーグカップ、そしてラグビーではワールドカップを控える代表チームについて取り上げてきた。サッカーファンにとってはやはり国際試合が恋しくなってきたころであろう。2月中旬から欧州カップの決勝トーナメントが始まった。
 フランス勢はチャンピオンズリーグにはパリサンジェルマンとリヨン、ヨーロッパリーグにはレンヌが欧州の頂点へのグループリーグを勝ち抜いた。

■チャンピオンズリーグの組み合わせ抽選のシステム

 チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグの決勝トーナメントの組み合わせ抽選は各チームが決勝トーナメント進出を決めた翌週の12月17日に行われた。
 グループリーグの成績はパリサンジェルマンが首位通過、リヨンとレンヌは2位通過である。チャンピオンズリーグについては首位通過のチームと2位通過のチームが対戦する。首位通過はバイエルン・ミュンヘン、ボルシア・ドルトムント(以上ドイツ)、バルセロナ、レアル・マドリッド(以上スペイン)、ポルト(ポルトガル)、ユベントス(イタリア)、マンチェスター・シティ(イングランド)、そしてパリサンジェルマン、2位通過はアヤックス・アムステルダム(オランダ)、ローマ(イタリア)、アトレチコ・マドリッド(スペイン)、トットナム・ホットスパー、リバプール、マンチェスター・ユナイテッド(以上イングランド)、シャルケ04(ドイツ)、そしてリヨンである。同一リーグから出場しているチーム同士、同じグループリーグで戦ったチームは対戦しないという条件がある。
 したがって、パリサンジェルマンと対戦する可能性のある相手はリバプールとリヨン以外となり、リヨンの場合はパリサンジェルマンとマンチェスター・シティ以外となる。

■政治的要素も絡むヨーロッパリーグの組み合わせのシステム

 一方のヨーロッパリーグの抽選は少々複雑となる。ヨーロッパリーグの決勝トーナメントはグループリーグを勝ち抜いた24チームに加え、チャンピオンズリーグのグループリーグで3位になった8チームが加わる。このチャンピオンズリーグから転戦してきた8チームのグループリーグでの成績で上位4チームをシード扱いとし、首位突破とみなす。逆に下位4チームは2位突破チームとみなされる。首位突破と2位突破が対戦し、同一リーグのチーム、同一グループリーグで戦ったチームとは対戦しないというところまでは同じであるが、政治的な理由からロシア(ゼニト・サンクトペテルブルク、クラスノダール)とウクライナ(ディナモ・キエフ)は対戦しないという条件が加わる。

■パリサンジェルマン-マンチェスター・ユナイテッド、リヨン-バルセロナ、レンヌ-ベティス

 組み合わせの抽選はスイスのニヨンで行われ、パリサンジェルマンの相手はマンチェスター・ユナイテッド、リヨンはバルセロナと対戦、そしてレンヌはベティス(スペイン)と対戦することになった。また、チャンピオンズリーグの決勝トーナメント1回戦は2つの日程に分けられる。第1戦を2月12日あるいは13日に戦うチームは第2戦を3月5日あるいは6日に戦い、第1戦を2月19日あるいは20日に戦うチームは第2戦を3月12日あるいは13日に戦う。すなわち、ファンは4週間に渡って毎週、平日にチャンピオンズリーグを観戦することができる。さらに1つのリーグから複数のチームが出場している場合は別々の週に振り分けられるようになっている。フランス勢はパリサンジェルマンが2月12日、リヨンが19日に第1戦を戦う。
 一方のヨーロッパリーグであるが、チャンピオンズリーグよりも1回戦(2試合)多く、さらに決勝も先に行うため、全チームが第1戦を2月14日、第2戦を2月21日に行う。
 フランス勢はパリサンジェルマン(アウエー)、レンヌ、リヨン(以上ホーム)の順に登場し、欧州の頂点を目指すのである。(続く)

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