第2794回 パリサンジェルマン、バルセロナを退ける(1) 大逆転を狙うバルセロナ

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■楽勝ムードのないパリサンジェルマンのファン

 チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦、スペインのバルセロナと戦うパリサンジェルマンは、本連載第2783回から第2785回で紹介した通り、アウエーの第1戦で4-1と大差での勝利を収めた。
 第2戦は3月10日、パルク・デ・プランスで行われる。パリサンジェルマンは0-3で敗れても2試合通算のスコアで勝ち抜くことができる。バルセロナは最低でも4点が必要であり、3点差以上の勝利が条件となる。
 第1戦のスコアでもファンの間には楽勝ムードはない。それは4年前の大逆転負けを忘れられないからである。ここで紹介することも心苦しいが、2016-17シーズンのチャンピオンズリーグ、今回と同じ決勝トーナメント1回戦、パリサンジェルマンはホームでの第1戦に4-0と勝利しながら、アウエーでの第2戦で1-6と大敗し、2試合通算得点で逆転負けを喫している。

■4年前の逆転負け以降、第1戦で先勝して勝ち抜いていないパリサンジェルマン

 実は前回バルセロナに敗れてから、パリサンジェルマンはホームアンドアウエーのノックアウト方式の試合で第1戦で先勝して勝ち抜いたのは1回もないのである。2017-18シーズンは決勝トーナメント1回戦でスペインのレアル・マドリッドと対戦、第1戦はマドリッドで1-3と敗れ、第2戦はパリで0-2と連敗して敗退している。2018-19シーズンも決勝トーナメント1回戦でイングランドのマンチェスター・ユナイテッドと対戦し、第1戦をアウエーで2-0と勝利しながら、第2戦のパルク・デ・プランスでの試合で1-3と敗れ、アウエーゴールの差で逆転負けしている。
 昨季は決勝まで進出したが、新型コロナウイルスの感染の拡大時期と重なり、準々決勝、準決勝は1回戦制であり、ホームアンドアウエー方式で戦ったのは1回戦のボルシア・ドルトムント(ドイツ)戦だけであった。第1戦はドルトムントで行われ、1-2で敗れたが、無観客となったパルク・デ・プランスでの第2戦で2-0と逆転して勝ち抜く。ここで長い中断を余儀なくされ、8月のポルトガルのリスボンでのファイナル8で再開し、欧州の頂点まであと一歩まで迫ったのである。

■第1戦、第2戦とも勝利した2015-16シーズンと2013-14シーズン

 パリサンジェルマンがホームアンドアウエーで行われたノックアウト形式の戦いで、第1戦で勝利して逃げ切ったケースは5シーズン前の2015-16シーズンの決勝トーナメント1回戦のチェルシー(イングランド)戦、ホームの第1戦で2-1と勝利したパリサンジェルマンは、アウエーでも2-1と同スコアで連勝している。今回と同様にアウエーが第1戦と条件を付けるとさらにその2年前の2013-14シーズンの決勝トーナメント1回戦、ドイツのレバークーゼンまでさかのぼらなくてはならない。アウエーの第1戦でパリサンジェルマンはズラタン・イブラヒモビッチ、ブレーズ・マツイディなどのゴールで4-0と圧勝する。ホームでの第2戦はメンバーを大きく入れ替える余裕の布陣で先制を許したが、逆転して連勝している。
 このように過去を振り返ると、第1戦でアウエーで大勝していること自体もあまり例のあることではなく、相手のバルセロナも3点差をあきらめてはいないであろう。

■第1戦で敗れてからは無敗のバルセロナ

 バルセロナは2月16日にまさかの大敗を喫してから、直後のリーグ戦のカディス戦では引き分けたものの、それ以降のリーグ戦は3連勝、そしてスペイン国王杯でも1勝している。カップ戦のスペイン国王杯ではセビリアに勝利しているが、この勝利が大きい。この試合は準決勝の第2戦であった。スペイン国王杯はかつてのフランスカップ、現在のチャンピオンズリーグのようにホームアンドアウエーの2試合制である。セビリアとの準決勝の第1戦は2月10日にセビリアで行われ、0-2で敗れている。第2戦は3月3日に行われ、バルセロナが3-0と勝利して、ホームアンドアウエーの2戦方式における見事な逆転勝利をおさめ、決勝進出を決めている。パリサンジェルマンとの戦いでも逆転を狙っているのである。(続く)

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