第2806回 パリサンジェルマン、バイエルン・ミュンヘンと対戦(1) 国内リーグで首位を独走するバイエルン・ミュンヘン

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■1回戦の勝者8チーム中7チームはグループリーグを首位突破

 チャンピオンズリーグの決勝トーナメント1回戦でスペインのバルセロナを下し、パリサンジェルマンは準々決勝に進出した。パリサンジェルマンはグループリーグを首位で突破したため、シード扱いとなり、第1戦をアウエー、第2戦をホームで戦ったが、今季の1回戦8試合のうちグループリーグを首位突破した7チームが勝ち抜いた。
 パリサンジェルマン以外のベスト8の顔ぶれを見るとバイエルン・ミュンヘン、ボルシア・ドルトムント(以上ドイツ)、レアル・マドリッド(スペイン)、マンチェスター・シティ、リバプール、チェルシー(以上イングランド)、ここまでが首位突破チーム、そして唯一の2位通過で1回戦を勝ち抜いたのがポルト(ポルトガル)である。
 昨年の決勝トーナメントは新型コロナウイルスの感染拡大で変則的に行われたため、参考までに一昨年の例を見ると、ベスト8の内訳は首位突破4チーム、2位通過4チームと互角であり、さらにその前のシーズンも同様に首位突破のチームがベスト8入りしたのは半数の4チームである。
 グループリーグの首位突破チームは第2戦をホームで戦うというアドバンテージが与えられるが、今季の場合は、ベスト8入りした首位突破の7チームはパリサンジェルマン同様にアウエーの第1戦で勝利している。パリサンジェルマンはホームの第2戦は引き分け、第1戦の貯金を保って逃げ切ったわけであるが、第2戦で勝利できなかったのはパリサンジェルマンとボルシア・ドルトムントだけで、いずれも引き分け、それ以外の5チームは第2戦も勝利して2連勝でベスト8入りしている。

■唯一2位通過で1回戦を突破したポルト

 そして唯一2位通過で1回戦を勝ち抜いたポルトはユベントス(イタリア)を下しているが、壮絶な戦いであった。2月17日にポルトで行われた第1戦はホームのポルトが2-1と勝利する。3月2日にイタリアのトリノで行われた試合、ポルトが先制するが、後半に入ってユベントスのフェデリコ・キエーザが同点ゴールと逆転ゴールを決め、90分を終えたところでユベントスが2-1と勝利した。第1戦と同スコアとなったため試合は延長戦となった。延長戦は首位突破のチームのホームで行われるため、これが首位突破のチームのアドバンテージとなるはずである。しかし、この延長戦で先にゴールをあげたのはアウエーのポルトであった。残り5分となった延長後半の115分、セルジオ・オリベイラがゴールをあげる。ユベントスはその2分後にフランス代表でもあるアドリアン・ラビオが1点を返し、2試合通算得点では並ぶが、アウエーゴールの差で及ばない。結局、ユベントスはホームで3-2と勝利したが、アウエーゴールの差で敗退したのである。

■パリサンジェルマンは準々決勝でバイエルン・ミュンヘンと対戦

 このようにベスト8が決定したが、今年は新型コロナウイルスの威力が衰えないため、組み合わせ抽選については準々決勝以降、決勝までの組み合わせが一気に決定した。 パリサンジェルマンの準々決勝の相手はバイエルン・ミュンヘン、なんと昨年の決勝の再現となった。4月7日にミュンヘンでのアウエーゲーム、4月13日にパリでのホームゲームとなる。また、準々決勝で勝利すれば、準決勝ではマンチェスター・シティとボルシア・ドルトムントの勝者と対戦する。

■国内リーグで首位独走、クラブワールドカップでも優勝したバイエルン・ミュンヘン

 しかし、まずは目の前の準々決勝の相手を倒すことに全力を注がなくてはならない。まずはバイエルン・ミュンヘンの位置であるが、ブンデスリーガでは、20勝4分3敗、勝ち点64で2位のRBライプチヒに勝ち点で7の差をつけて首位を走っている。そして、リーグ戦では5連勝中である。ブンデスリーガは1月24日から後半戦であるが、後半戦の戦績は8勝1分1敗と好調である。さらに、この間、チャンピオンズリーグ、クラブワールドカップという他のタイトルの試合も戦う過密日程であった。しかし、チャンピオンズリーグではラツィオ・ローマ(イタリア)に連勝、カタールで開催されたクラブワールドカップでも準決勝でアフリカ王者のアルアハリ(エジプト)、決勝で中南米カリブ海王者のティグレス(メキシコ)を破って優勝しているのである。(続く)

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