第2911回 中盤戦を迎えたチャンピオンズリーグ (4) RBライプチヒに先勝、首位を守ったパリサンジェルマン

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■首位で中盤戦を迎えるパリサンジェルマン

 3季連続の対戦となったパリサンジェルマンとRBライプチヒ(ドイツ)、ここまでのグループリーグを振り返ってみよう。パリサンジェルマンについてはすでに紹介してきたが、開幕戦でベルギーのクラブ・ブルージュとアウエーで対戦し、1-1のドロー、第4シードのクラブ・ブルージュは優勝候補相手の勝ち点とあって、優勝したような騒ぎであった。
 第2戦はマンチェスター・シティ(イングランド)をパルク・デ・プランスに迎える。マンチェスター・シティも昨シーズンの準決勝に続く対戦であり、過去2シーズン、準決勝で対戦した相手と、その翌シーズンにグループリーグで対戦している。暗雲が漂ったパリサンジェルマンであるが、新攻撃陣の活躍で2-0と勝利、1勝1分で勝ち点4となり首位である。

■最下位のRBライプチヒ、2試合で4得点のクリストファー・ヌクンクに期待

 一方のRBライプチヒは第1戦ではアウエーでマンチェスター・シティと対戦、マンチェスター・シティに先行され、クリストファー・ヌクンクのゴールで3たび1点差に追いついたが最終的には3-6と大敗を喫する。なお、ヌクンクは孤軍奮闘し、ハットトリックを決めている。第2戦はホームでクラブ・ブルージュと対戦、ヌクンクが開始5分に先制ゴール、しかし、逆転され1-2で敗れ、勝ち点0の最下位で中盤戦を迎える。
 なお、パリサンジェルマンと勝ち点4で並ぶクラブ・ブルージュが得失点差で2位(クラブ・ブルージュが+1、パリサンジェルマンは+2)、3位は勝ち点3のマンチェスター・シティである。
 RBライプチヒは連敗とはいえ、4得点をあげているヌクンクが古巣相手にどれだけ活躍するかが注目点である。チャンピオンズリーグで2試合4得点はアヤックス・アムステルダム(オランダ)のセバスチャン・ハラーの5得点に次ぎ、バイエルン・ミュンヘンのロベルト・レバンドフスキと並んでいる。また、ヌクンクはブンデスリーガでも出場5試合で4得点を奪っている。

■先制点はパリサンジェルマン、追い付き、逆転したRBライプチヒ

 4万7000人以上という今季最高の観衆が集まったパルク・デ・プランスに乗り込んだRBライプチヒの2トップはヌクンクとアンドレ・シウバである。パリサンジェルマンの攻撃陣は中央にキリアン・ムバッペ、右にリオネル・メッシ、左にユリアン・ドラクスラーであり、ネイマールは負傷のためメンバーから外れている。
 この試合最初にゴール前に迫ったのはRBライプチヒであった。好調のエンクンクが攻め込み、コンラッド・ライマーがシュート、これをパリサンジェルマンのGKのケイロル・ナバスがCKに逃れる。その後もナバスはRBライプチヒの波状攻撃をセーブする。自陣ゴール前での展開の多かったパリサンジェルマンであるが、9分にカウンターアタックから先制点を奪う。マルキーニョスがドラクスラーへのロングパス、これをドラクスラーがムバッペにパス、ムバッペは相手のストッパーをかわしてシュート、これが先制点となる。
 しかし、RBライプチヒは28分にヌクンクが左サイドのアンヘリーノへパス、アンヘリーノがゴール前にクロス、これをアンドレ・シウバがゴールを決め同点に追いつく。
 後半に入って先にゴールを決めたのはRBライプチヒであった。アンヘリーノのクロスをノルディ・ムキエレが右足でシュートし、RBライプチヒは逆転する。

■終盤のリオネル・メッシの2ゴールでパリサンジェルマンが逆転勝利

 地元での敗戦は避けたいパリサンジェルマンはボール支配率を高め、なんとか同点に追いつこうとする。同点ゴールはRBライプチヒのミスから生まれた。67分にRBライプチヒからムバッペがボールを奪い、ペナルティスポット付近で待ち構えていたメッシにパス。これをメッシがRBライプチヒのGKのペテル・グラーチをかわして無人のゴールに蹴り込んで同点に追いついた。
 そして74分、RBライプチヒのフランス人DFのモハメド・シマカンはペナルティエリア内でムバッペを倒してしまう。これで得たPKをメッシは大胆にもパネンカでハンガリー代表GKの守るゴールネットを揺らす。
 逆転したパリサンジェルマンは3-2でRBライプチヒを下し、勝ち点3を加えて単独首位となったのである。(続く)

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