第3629回 好調な序盤戦となったフランス勢(4) バルセロナで3連勝となったパリサンジェルマン
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■最大の難敵バルセロナとアウエーで対戦するパリサンジェルマン
チャンピオンズリーグのリーグフェーズの第2節、フランス勢はマルセイユがアヤックス(オランダ)に大勝、モナコがマンチェスター・シティ(イングランド)に引き分けた。ディフェンディングチャンピオンのパリサンジェルマンは10月1日、バルセロナ(スペイン)とアウエーで対戦した。バルセロナは第1シード、すなわちパリサンジェルマンにとってはリーグフェーズの中で最もタフな戦いとなる。バルセロナは第1節ではイングランドのニューカッスル・ユナイテッドにアウエーで2-1と勝利している。バルセロナは本来の本拠地であるカンプノウが改修工事中であるため、モンジュイックにあるオリンピックスタジアムでパリサンジェルマンを迎える。
■バルセロナで連勝中のパリサンジェルマン
これまで両チームは欧州カップで15試合対戦しており、戦績はバルセロナ6勝、パリサンジェルマン5勝、4引き分けである。直近の対戦は2023-24シーズンのチャンピオンズリーグの準々決勝である。パリで行われた第1戦でバルセロナが3-2と勝利する。バルセロナでの第2戦は今回と同じモンジュイックで行われ、バルセロナが先制したが、パリサンジェルマンは逆転し、4-1というスコアで勝利、2試合通算成績で6-4となり準決勝に進出した。また、その前にバルセロナで行われた2020-21シーズンの試合でもパリサンジェルマンは4-1で勝利している。
■フェルラン・トーレスが先制点、初先発のセニー・マユルが同点ゴール
試合は世界のスーパースターをそろえた両チームらしく、ゴール前の攻防の多い試合となった。キックオフからギアをあげてきたのがバルセロナの若きエース、ラミン・ヤマルである。一方の白いユニフォームのパリサンジェルマンも主将を務めるアクラフ・ハキミが起点となって攻撃を仕掛ける。
最初のビッグチャンスは14分、バルセロナは右サイドから攻め込み、ヤマルからボールを受けたフェルラン・トーレスがパリサンジェルマンのGKのルカ・シュバリエを交わしてシュート、このシュートを身を挺して防いだのが今季新加入のイリア・ザバルニーであった。ザバルニーが左足のかかとに当てたボールをシュバリエがキャッチした。しかし、19分、バルセロナは左からの攻撃、マーカス・ラシュフォードからのクロスをフェラン・トーレスが右足でシュート、今季のチャンピオンズリーグでラシュフォードは初アシスト、フェラン・トーレスは初ゴールとなる。
30分にはパリサンジェルマンは好位置でFK、ハキミが直接狙うが、これはバルセロナのGKボイチェフ・シュチェスニーのセーブに阻まれる。劣勢であったパリサンジェルマンであったが、38分にヌーノ・メンデスは中央を走り込んだセニー・マユルに縦パス、これが見事にはまり、チャンピオンズリーグの試合で初先発となったマユルはGKと一対一になり、左足で冷静に同点ゴールを決める。この1点で試合のリズムが変わる。42分にはブラッドリー・バルコラがボールを持ち込んで左サイドからシュートするが、ゴールの枠の上をボールは通過した。
■後半はパリサンジェルマンのペース、ゴンサロ・ラモスが決勝点
後半に入っても最初の得点機はバルコラであった。53分、今度は右サイドからシュートを放り、枠内にシュートは飛んだが、シュチェスニーにブロックされる。
後半に入って試合を優勢に進めたのはパリサンジェルマンであったが、唯一のピンチが64分に訪れた。右サイドでヤマルからボールを受けたフェラン・トーレスがクロスを供給、これをザバルニーが身体を投げ出してクリアしたが、ボールはダニ・オルモの足元、ダニ・オルモの強烈なシュートをゴールライン上のハキミがクリアする。
パリサンジェルマンは83分には李康成がバルセロナの守備陣に囲まれながらシュート、シュチェスニーも及ばず、勝ち越し点かと思われたがポストに嫌われる。
そして90分、右サイドンは君から中央のクロスにゴンサロ・ラモスが合わせて勝ち越しゴールとなる。2-1で勝利したパリサンジェルマン、バルセロナで3連勝となったのである。(続く)