第2320回 伏兵が決勝に進出するフランスカップ(6) 4連覇を目指すパリsなジェルマンが決勝進出

 7年前の東日本大震災、一昨年の平成28年熊本地震などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■リーグ戦も早々と優勝を決めたパリサンジェルマン

 史上初の準決勝でのナショナルリーグ対決、ナショナルリーグ同士の試合として歴代最多の観客の前での試合を制したのは隣りのバンデ県にあるレゼルビエであった。
 興奮冷めやらぬ中で、その翌日の4月18日にもう1つの準決勝のカーン-パリサンジェルマン戦が行われた。カーンのホームゲームとはいえ、前評判はパリサンジェルマンが圧倒的に有利である。パリサンジェルマンはすでにリーグカップで優勝しているが、リーグカップは5連覇、そしてこのフランスカップも3連覇中であり、ノックアウトシステムのカップ戦には滅法強い。また、この準決勝の直前の週末に行われたリーグ戦でモナコを7-1と破り、早々とリーグ制覇を果たしており、残るタイトルはこのフランスカップだけとなっている。

■パリサンジェルマンとの相性の悪いカーン

 リーグ戦での対戦成績であるが、前半戦の最終戦にあたる第19節でパルク・デ・プランスで対戦しており、パリサンジェルマンが3-1と勝利している。カーンでの試合は最終セルの第38節の5月19日に予定されている。両チームのこれまでの公式戦での対戦成績は33試合戦ってパリサンジェルマンが23勝5分5敗と大きく勝ち越している。そしてカーンはリーグ戦では3月以降精彩を欠き、3月4日にストラスブールに勝利したのを最後に、リヨン、アンジェ、モンペリエ、アミアンと対戦し、4連敗している。順位も15位まで落ちてしまい、2部降格の可能性もある。
 カーンはこれまでにフランスカップの準々決勝に進むこと3回、いずれも敗れてきたが、ようやく4回目の挑戦でクラブ史上初のセミファイナリストとなった。会場のミッシェル・ドルナノ競技場は2万人を超えるファンが集まった。このミッシェル・ドルナノ競技場は25年前に完成し、カーンの本拠地であるが、これまでの観客動員記録の上位3傑はノルマンディー地域のクラブがフランスカップで上位に進出した際のゲームが占めている。1位は2年前の準々決勝のクビリーとマルセイユの試合、2位は2012年の準決勝クビリー-レンヌ戦、3位は同年の準々決勝クビリー-マルセイユ戦である。今年は本来のテナントであり、パリサンジェルマンを迎えたが、それら下部チームの試合には及ばなかった。

■先制点を決めたキリアン・ムバッペ

 試合はアウエーのパリサンジェルマンがメンバーを落としながらも優勢に進める。メンバーを落としたとはいえ、攻撃陣はエディンソン・カバーニが中央、右にキリアン・ムバッペ、左にアンヘル・ディマリアとベストメンバーである。
 先制点は黒いユニフォームのパリサンジェルマン、25分にFW人がボールをつなぎ、ムバッペがゴールネットを揺らす。ムバッペはフランスカップの初戦のベスト32決定戦で2点を取って以来、3試合無得点が続き、フランスカップでは久しぶりの得点となった。

■前半終了間際に追いついたカーンに対し、ムバッペが勝ち越しゴール

 しかし守勢一方であったオレンジのユニフォームのカーンは前半終了間際の43分にイスマエル・ディオマンデが同点ゴール、実にカーンにとってはホームでのパリサンジェルマン戦は2012年3月以来の6年ぶりの得点となったのである。準々決勝の決勝点に次いで得点をあげたディオマンデもフランスカップではムバッペと同じ3ゴール目、しかし後半になって両者は明暗が分かれたのである。
 後半早々のディマリアの得点はビデオ判定でノーゴール、勝ち越しのチャンスを逃したパリサンジェルマンはその後も無得点が続く。カーンにもチャンスありかと思われたが81分にムバッペが勝ち越しゴールを決める。ビデオ判定になったが得点が認められた。何とか追いつきたいカーンであったが、90分にディオマンデがハビエル・パストーレに危険なタックルで退場処分となる。アディショナルタイムの95分にはクリストファー・エンクンクが3点目を決めて、パリサンジェルマンが4年連続15回目の決勝進出を決めたのである。(この項、終わり)

このページのTOPへ