第2624回 四強の決まったフランスカップ(2) 16強入りしたディジョン、サンテチエンヌ、ストラスブール、リール

 平成23年の東日本大震災、平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨、昨年の台風15号、19号などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■フランスカップで6年ぶりのホームでの試合を飾ったディジョン

 前回の本連載ではリーグカップで早期に敗退したチームのフランスカップベスト16決定戦での下位のクラブとの対戦模様を紹介した。延長戦で敗れたボルドー以外は勝ち進み、日程に余裕がある場合は、なかなか下位リーグ勢は1部勢に勝利することができなかった。  また、1部勢同士の対戦となったディジョン-ニーム戦は思わぬ大差がついた。ディジョンはリーグ16位、ニームはリーグ19位と下位に低迷している。ホームのディジョンは実にフランスカップでは6年ぶりのホームゲームとなった。なんとディジョンはフランスカップではこれまで17試合連続でアウエーで戦ってきた。ディジョンがフランスカップで地元のファンの前に姿を現したのは2013年1月のベスト8決定戦、その時の相手もニームであり、2-1と勝利している。久しぶりにガストン・ジェラール競技場でフランスカップを戦うディジョンは前半はPKの1得点だけであったが、後半の終盤になり、ゴールラッシュ、75分過ぎから立て続けに4点を奪い、5-0と大勝、地元ファンを喜ばせたのである。

■2度追いつき、決勝点をあげた

 それではリーグカップで勝ち進み、強行日程となるチームの戦いぶりを紹介していこう。リーグカップの準々決勝を戦ったチームはリール、サンテチエンヌ、ストラスブール、リヨン、パリサンジェルマンの5チーム、そのうちサンテチエンヌとストラスブールは敗れ、残る国内タイトルはリーグ戦とフランスカップのみとなっている。 サンテチエンヌとストラスブールはいずれも1月18日の土曜日に試合を行い、下位のチームが相手であった。サンテチエンヌは2部のパリFCとパリのシャルレティ競技場で対戦する。かつてパリ大学の学長を務めた歴史学者セバスチャン・シャルレティの名を冠したこの競技場は大学都市の近くにあり、もともとはPUC(パリ大学クラブ)の本拠地である。1990年代に大規模な改装を経て、2万人収容の近代的な競技場となり、陸上トラックを併設し、陸上の世界的な大会も開催するようになり、フランス陸上の聖地となった。陸上トラック併設のスタジアム以外にもスポーツ施設が充実しており、2024年のオリンピックでも使用される予定である。 現在2部で19位、ナショナルリーグ降格に危機にあるパリFCは2たびリードするが、2回とも追いつかれ、最後に決勝点を許す。リーグ戦では15位と不調なサンテチエンヌであるが、決勝点をあげたのはフランス代表のマチュー・ドビュッシー、意地を見せた。

■後半に大量得点を奪ったストラスブール

 ストラスブールはナショナル2部のアングレームと対戦した。ストラスブールは今年最初の試合となるフランスカップのベスト32決定戦こそナショナル3部のチームに勝利したものの、後半戦のリーグ開幕戦では最下位のメッスに敗れ、リーグカップ準々決勝ではスタッド・ド・ランスに敗れている。昨年のリーグカップ覇者であり、ジャン・マルク・ビエレがついているとはいえ、不安な1年の始まりである。その心配は的中し、立ち上がりからアングレームに試合を支配され、6分に先制点を許す。どうなることかと思ったが、34分に追いつき、前半のうちに逆転し、後半も得点を重ねて5-1と勝利した。

■途中出場のビクター・オシメーンが流れを引き寄せたリール

 一方、リーグカップ準決勝進出組であるが、リールはナショナル3部のゴンフルビルとルアーブルで対戦する。直近の試合となるリーグ戦の後半開幕戦ではディジョンに敗れており、この試合も4つカテゴリーの下のリーグのチームに苦戦し、前半は無得点に終わる。後半に入り、クリストフ・ガルチエ監督は2人目の選手交代として60分にビクター・オシメーンを投入する。この21歳のナイジェリア代表が試合の流れを変える。69分にはベテランのロイック・レミが先制点をあげ、アディショナルタイムの91分にはオシメーン自身が追加点をあげて2-0と勝利したのである。(続く)

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