第3695回 八強の出そろったフランスカップ (3) 35年ぶりに1部勢と2部勢で争われるベスト8決定戦

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■1部最下位のメッスだけが2部のモンペリエに敗れる

 前々回と前回の本連載ではフランスカップのベスト16決定戦で1部勢同士の対戦を中心に紹介してきた。今回はそれ以外の試合について紹介しよう。
 1部勢で欧州カップに出場しているチームについてはパリサンジェルマン、マルセイユ、リヨン、リール、ニースについては紹介したが、チャンピオンズリーグに出場しているモナコは3部に相当するナショナル1部のオルレアンに勝利している。カンファレンスリーグに出場しているストラスブールもナショナル2部のアブランシュに勝利している。
 その他の1部勢であるが、RCランス、ロリアン、レンヌは下部リーグのチームに勝利したが、ジャイアントキリングにあったチームがメッスである。メッスはリーグ戦を最下位で折り返し、2部で9位のモンペリエをホームに迎えた。モンペリエもこのところリーグ戦では勝利から見放されていたが、メッス相手に攻撃陣が爆発、7分には東京オリンピックにオーバーエイジ枠で出場したテジ・サバニエが先制点を決める。その後もモンペリエが得点を重ね、4-0でモンペリエが勝利した。

■ベスト16は1部10チーム、2部6チーム

 この結果、1部勢は10チームがベスト16に残った。ベスト16決定戦で目立ったのが2部勢の健闘である。8チームが登場したが、1部勢と対戦したのは上記のモンペリエのみで、勝利、3チームがナショナルリーグ以下の下位のチームと対戦したが、いずれも勝利している。結局2カードあった2部勢対決でトロワに敗れたバスティアとルマンにPK戦で敗れたナンシー以外だけが敗退し、ベスト8決定戦は1部10チームと2部6チームで争われることになった。2部以上のチームがベスト16を独占したのは1990-91シーズン以来35年ぶりのこととなる。また、最多優勝のパリサンジェルマンは不在であるが、16チームのうち優勝経験のあるのは9チームに上った。
 また、フランス勢で2月以降も欧州カップを継続して戦うパリサンジェルマン、モナコ、リヨン、リール、ストラスブールの中でパリサンジェルマンだけがフランスカップで敗退した。逆に欧州カップのリーグで敗退したマルセイユとニースはフランスカップではベスト16決定戦を勝ち抜いた。

■チャンピオンズリーグで敗退したマルセイユはレンヌに快勝

 ベスト8決定戦は2月4日を中心に平日3日間にわたって行われた。1部勢同士の対戦が3カード、1部勢と2部勢の対戦が4カード、2部勢同士の対戦が1カードとなった。  1部勢については、マルセイユ-レンヌ戦が3日、ロリアン-パリFC戦が4日、ストラスブール-モナコ戦が5日というふうに各日1試合ずつ1部勢の対戦がスケジュールされた。
 最も注目を集めたのはマルセイユ-レンヌ戦であろう。マルセイユは1月の末にチャンピオンズリーグのリーグフェーズで惜しくも敗退しており、ファンにとって残るタイトルは国内のみになり、ベロドロームには6万人以上のファンが集まった。一方のレンヌはこのところ常連であった欧州カップに今季は出場できず、リーグ戦でも上位にいるとはいえ、優勝争いから外れている。マルセイユは開始早々にアミン・グイリが先制ゴールを決める。後半立ち上がりの46分にもメイソン・グリーンウッドが追加点を決める。終盤の83分にはピエール・エメリク・オーバメヤンが3点目を決めて、マルセイユは3-0と勝利してベスト8入りした。

■旋風を起こしたパリFC、ロリアンに敗れる

 ベスト16決定戦でカップ戦のスペシャリストのパリサンジェルマンに勝利したパリFCはアウエーでロリアンと対戦した。2部からの昇格チームのパリFCはフランスカップではこれまでほとんど実績を残していないが、パリサンジェルマンを破った勢いでタイトルを狙いたいところである。前半はパリFCが試合を支配したが、得点には至らない。後半に入り、ロリアンが55分に先制点を奪う。後半も積極的に攻めたパリFCであるが、82分にはオウンゴールで2点差となってしまう。ロリアンがベスト8入りを果たしたのである。(続く)

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