第846回 2007-08フランスリーグ・フィナーレ(3) メッスとストラスブールが降格、最終節の降格争い

■最下位を独走したメッス

 前々回の本連載では優勝争い、前回の本連載では欧州カップ出場権争いを紹介してきたが、リーグ戦の終盤で注目を集めるのはこれらの上位のチームの戦いだけではない。20チームのうち下位3チームが2部に自動降格してしまう。
 今季のフランスリーグでは最終戦を迎える前に3チーム中2チームの降格が決定している。まず、圧倒的に悪い成績だったのがメッスである。リヨンが初優勝した2001-02シーズンで17位(当時の1部は18チーム)に終わり、35シーズン連続して保ってきた1部から降格してしまう。2部で3位に入り、1シーズンで1部に復帰する。そして3季1部を維持したが、2005-06シーズンには1部最下位の20位に沈み、2部に降格、しかし2006-07シーズンは2部で優勝し、2007-08シーズンは期待のシーズンとなるはずだった。ところが開幕から3連敗、さらに初勝利は第9節と最下位を独走する。前半戦の勝ち点はわずかに9、そして第33節で2部降格が決定してしまう。グラウンドの内部の成績だけではなく、スタンドでの人種差別問題もあり、散々なシーズンであった。

■10連敗中のストラスブール

 そして2番目に降格が決まったのがストラスブールである。ストラスブールは一昨季は1部に在籍し、昨季は2部で3位、メッス同様1季で1部に復活してきた。序盤は好調で最初の5試合の成績は3勝1分1敗で4位まで順位を上げる。前半戦を15位で折り返すが、春を迎えてからの成績が悲惨であった。3月1日のルマン戦が最後の勝利となり、3月8日の第28節で最下位のメッスに敗れてから5月10日の第37節まで10連敗を喫す。4月5日の第32節のモナコ戦に敗れて19位に転落し、その後順位を上げることなく、10連敗を記録した第37節に2部降格が決まってしまった。

■今季の欧州カップにも出場したランスとトゥールーズ

 メッスもストラスブールも長い歴史を持ちながら、今季2部から復帰してきたばかりのチームであるが、最終節で降格する残り1チームは意外なチームである。最終節を迎える段階で3番目の降格チームとなる候補は、18位ランス(勝ち点39、得失点差-9)、17位トゥールーズ(39、-7)、16位パリサンジェルマン(40、-9)の3チームである。
 18位のランスは昨季5位で今季はインタートトを勝ち抜いてUEFAカップにも出場し、リーグカップでは決勝戦に進出している。開幕スタートに失敗し、最初の5試合は勝ち星なし、また延期となる試合が多く、日程面の遅れもあって勝ち点をなかなか上積みできないシーズンであった。2月には14位まで順位を上げたこともあったが、2月半ばから4月半ばまで10試合連続で勝ち星がなく、第37節では北部のライバルであるリールに敗れ、18位に沈んでいる。
 17位のトゥールーズは昨季3位で今季はチャンピオンズリーグ、UEFAカップにも出場している。前半戦を12位で折り返したが、後半戦の成績が惨憺たるもので、2勝8分8敗、年末から3月末まで12試合連続で勝ちから見放されている。同勝ち点で同じ降格圏内にあるパリサンジェルマンを5月3日にホームに迎え、危機脱出のチャンスであったが、先制点を奪われ、終了間際の89分にようやく追いつくという有様で、次の第37節もアウエーでレンヌに敗れて最終節を迎えている。

■国内カップ戦で二冠を狙うパリサンジェルマン

 そして16位はパリサンジェルマンである。今季は欧州カップには出場していないが、リーグカップでは優勝、フランスカップでも決勝に進出している。チーム自身の創設の歴史は浅いが、1974年以来1部の座を維持しており、1部20チームで最古参になっている。人気、実力とも兼ね備えるこのチームが今季は苦しんでいる。開幕ダッシュに失敗し、昨年暮れあたりから雲行きが怪しくなり、常に降格の危機に瀕してきた。先述した5月3日のトゥールーズ戦でリードを保てなかったことが今季の不振を物語っている。そして国内のカップ戦では二冠を狙う勢いであるが、リーグカップ決勝の横断幕事件で来季はリーグカップ出場停止となっている。
 いずれのチームが降格しても寂しい限りであるが、5月17日の夜に全ては決まる。勝ち点1のリードを奪うパリサンジェルマンだけがアウエーゲームで14位のソショーと対戦、トゥールーズはホームにバランシエンヌを迎える。そして得失点差でトゥールーズに及ばないランスもホームゲームであるが、相手はボルドー、前々回の本連載で紹介したとおり優勝がかかっている相手である。(続く)

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