第2677回 シーズン終了後に混乱した2部リーグ(1) 最終節の終盤までもつれた残留争い

 平成23年の東日本大震災、平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨、昨年の台風15号、19号などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■1位ロリアンと2位RCランスが1部に復帰

 前回までの3回の本連載では、2部リーグで最終節となった第28節の模様を紹介した。結局、1位のロリアンと2位のRCランスが1部に昇格した。ロリアンは4季ぶりの1部となり、これが4回目の1部昇格、14シーズン目の1部での戦いとなる。もう1つのRCランスは2014-15シーズン以来の久しぶりの1部となる。来季は実に59シーズン目の1部となる。RCランスよりも多くのシーズンを1部で戦ってきたチームは来季のメンバーの中では10チームしかない。
 そして、3位から5位までのチームで争われるプレーオフは実施されず、3位ACアジャクシオ、4位トロワ、5位クレルモンの3チームは来季も2部で戦うこととなった。

■下位チームがナショナルリーグ1部に自動降格

 一方、下位の状況であるが、19位と20位がナショナルリーグ1部に自動降格、ナショナルリーグ1部から1位と2位が自動昇格し、18位はナショナルリーグ1部の3位とホームアンドアウエーで入替戦を行うことになっていた。
 しかし、下位リーグとの入替戦は、上位リーグとの入替戦同様行われず、18位のチームは自動的に残留することとなった。

■パリFC、ニオール、ルマンの残留争い

 第28節の模様を紹介しておこう。まず第28節を迎える時点の降格圏内の順位であるが、17位にパリFC(勝ち点27、得失点差-18)、18位はニオール(25、-11)が得失点差で19位のルマン(25、-15)を上回り、20位はオルレアン(19、-21)である。17位から19位までの3チームの間の順位変動の可能性がある。この3チームは3月6日の金曜日の夜に同時に試合を行っている。パリFCはアウエーで昇格のかかったトロワ戦、ニオールはホームでナンシー戦、ルマンは無観客のアウエーでシャンブリー戦を行った。
 勝ち点2のアドバンテージのあるパリFCであるが、得失点差では不利であり、勝利しないと安心できない。しかし、この3試合の中で最初にスコアが動いたのが、パリFCの試合であり、21分に先制点を許した。パリFCは39分に同点に追いついたが、パリFCを追う両チームは先行する。ホームで戦うニオールは40分をあげる。ルマンはシャンブリーの選手が前半に2回の警告で退場となり、無観客のアウエーというだけではなく、数的にも優位に立ち、44分に先制点をあげる。ニオール、ルマンとも1点リードしてハーフタイムを迎えている。
 すなわち、ハーフタイムの時点では、このまま試合が終了すると勝ち点28で3チームが並ぶ。得失点差の勝負となり、17位がニオール、18位がルマン、19位がパリFCとなるのである。

■終盤に追いつかれたニオールは18位、ルマンが19位、パリFCは残留

 後半に入り、無観客のシャンブリーではアウエーのルマンが50分にPKで追加点を入れる。しかし、シャンブリーは67分に1点を返す。そしてルマンは2枚目の警告で69分に退場選手を出す。すなわち、ルマンの数的有利が解消される。ホームのシャンブリーは76分にPKを得て、これを決めて同点に追いつく。また、ホームで逃げ切りを図りたいニオールであったが、80分にPKを与えてしまい、これを決められて追いつかれてしまう。
 結局、17位から19位を争う3チームはいずれも第28節は引き分けに終わり、最終的な順位は試合前と変わらず、パリFC、ニオール、ルマンの順となり、ルマンが最下位のオルレアンとともにナショナルリーグ1部へ降格となった。
 しかし、試合終了14分前まではパリFCが降格となる19位であり、ルマンが入替戦出場の18位、ニオールが残留となる17位であった。そして試合終了10分前までは、ルマンが19位、パリFCが18位、ニオールが17位であった。
 もちろん、たらればの話であるが、ニオールやルマンがあと10分か14分だけリードを守り切れば、最終的な順位は変わっていた。また、昇格のかかるトロワが、このパリFC戦が今季最終戦であり、昇格のためには勝利が必要であると試合中に神からのお告げを受け、猛攻に出ていれば、パリFCは残留を決めることができなかったかもしれないのである。(続く)

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