第3675回 前半戦を終えたフランスリーグ(2) 21年ぶりの首位をうかがうRCランス
平成23年東日本大震災、平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨、台風15号、19号、令和2年7月豪雨、令和6年能登半島地震などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。
■国内で独走しきれないパリサンジェルマン
ベロドロームでのマルセイユとのリーグ戦で14年ぶりに敗れたパリサンジェルマンはモナコに首位を奪われたが、その翌節の9月27日にはオセールに勝利して首位を奪還した。10月に入ってもチャンピオンズリーグではアウエーでバルセロナ(スペイン)に勝利するなど好調で、このまま国内外で独走するかと思われた。
しかし、パリサンジェルマンは国内リーグでは10月に入って足踏みが続き、代表戦のインターナショナルマッチデーをはさむリール戦、ストラスブール戦と2試合連続で引き分けてしまう。
■チャンピオンズリーグの成績が国内リーグにも影響したパリサンジェルマンとマルセイユ
第8節でパリサンジェルマンに変わって首位に立ったのがマルセイユである。マルセイユは第5節でパリサンジェルマンに勝利してから国内外で5連勝、いずれも点差をつけて勝利し、この中にはチャンピオンズリーグのアヤックス(オランダ)戦の4-0という勝利も含まれる。
ただ、マルセイユが首位に立った直後に行われたチャンピオンズリーグのリーグフェーズ第3節が流れを変えた。マルセイユはスポルティング(ポルトガル)に1-2と敗れ、パリサンジェルマンはレバークーゼン(ドイツ)に7-2と大勝する。この結果が尾を引いたのか、マルセイユは10月25日にRCランスに1-2と敗れ、パリサンジェルマンはブレストに3-0と勝利して、首位を奪還、マルセイユもモナコ同様、首位を奪った次の節でパリサンジェルマンに首位の座を返還したのである。
■マルセイユ、バイエルン・ミュンヘンに続いてモナコにも敗れたパリサンジェルマン
ただ、今季のパリサンジェルマンの課題としてはビッグクラブとの対戦を落とすことが多いことである。チャンピオンズリーグではバルセロナには勝利したが、バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)には敗れている。そしてリーグ戦ではマルセイユに敗れたのに続き、11月29日の第14節ではモナコに敗れてしまった。この時点でパリサンジェルマンは9勝2分2敗で勝ち点29である。
■アンジェに勝てば21年ぶりの首位となるRCランス
この第14節で注目を集めたのがRCランスであった。パリサンジェルマンがモナコに敗れ、マルセイユがトゥールーズと引き分けた翌日の11月30日、パリサンジェルマンをマルセイユとともに勝ち点2差で追うRCランスは、アウエーでアンジェと対戦した。RCランスは11月に入ってからはリーグ戦で3戦全勝、アンジェも2勝1敗と勝ち越している。RCランスがアンジェ戦に勝利すれば、パリサンジェルマンを抜いて首位に立つことになる。
RCランスが首位になれば、2004-05シーズンの8月22日以来のことになる。RCランスは1997-98シーズンに3回目のリーグ優勝を果たしたが、このシーズン前には多数の選手の補強を行う。最大の目玉がリヨンから獲得したエリック・カリエールである。日本の皆様は2001年に日本と韓国で開催されたコンフェデレーションズカップでジネディーヌ・ジダンの代役として代表にデビューし、28歳の遅咲きの背番号10として得点王に輝いた記憶をお持ちであろう。カリエールは2000-01シーズンでナントを優勝に導き、2001-02シーズンはリヨンに移籍し、リヨン7連覇の創成期メンバーとなり、所属チームでリーグ4連覇を果たしてジョエル・ミューラー監督の誘いもあり、RCランスに移籍した。また、カリエールと同時にアルー・ディアラ、ビクトリーノ・ヒルトン、ジェローム・ルロワも補強した。開幕戦を引き分け、第2戦でサンテエチエンヌに勝利したRCランスは第3節でアウエーでイストルと対戦する。この試合ではカリエールが活躍して2-0で勝利、RCランスは首位に立ったのである。
ただ、この時はちょうどアテネオリンピックでフランスの選手の活躍と重なり、RCランスがリーグ戦で首位に立ったことはあまり注目されなかった。RCランスは次の節で引き分け、それ以降12戦連続未勝利ということで最終的にはこのシーズンの順位は7位にとどまった。それ以来21年、RCランスがリーグ戦首位に立つチャンスがやってきたのである。(続く)
