第2129回 カメルーン、5回目のアフリカ王者 (2) 前回優勝のコートジボワールもグループリーグで敗退

 6年前の東日本大震災、昨年の平成28年熊本地震などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■前回優勝で第1シードのコートジボワールも初戦はドロー

 前回の本連載ではグループAとグループBの模様を紹介し、ガボンが開催国として23年ぶりにグループリーグで敗退、3年前のワールドカップで旋風を起こしたアルジェリアも決勝トーナメントに進むことができなかった。今回はグループCとグループDについて紹介しよう。
 グループCには前回優勝のコートジボワール、グループDには同準優勝のガーナが第1シードとして名を連ねている。グループCの開幕戦はコートジボワールが第4シードのトーゴと対戦した。しかし、スコアレスドローとなり、第1シード国はガボン、アルジェリアに続いて3チーム連続でドロー発進となった。またコンゴ民主共和国はモロッコに1-0と勝利しした。

■コンゴ民主共和国とモロッコが決勝トーナメントに進出

 第2節でもコートジボワールは苦戦する。コンゴ民主共和国に対しリードを奪われる形となり、ようやく後半に追いついて2-2の引き分けに終わる。また初戦を落としたモロッコはトーゴに3-1と勝利する。
 最終節を迎える段階で首位はコンゴ民主共和国で勝ち点4、2位はモロッコで勝ち点3、3位のコートジボワールは勝ち点2、最下位のトーゴは勝ち点1となる。最終節はモロッコ-コートジボワール、コンゴ民主共和国-トーゴが同時にキックオフされた。コンゴ民主共和国は引き分け以上で決勝トーナメント進出が確定、モロッコも引き分ければ高い確率でグループリーグを勝ち抜くことになる。一方、コートジボワールとトーゴは勝利しなければガボンから去ることになる。前半を終えた時点で得点はコンゴ民主共和国のみ、このままで両試合が終われば、順位に変動はなく上位2チームが決勝トーナメントに進む。なんとかしたい下位2チームであったが、そして後半に入ってコートジボワールはモロッコに先制点を奪われ、トーゴも失点を重ねる。結局モロッコがコートジボワールに1-0、コンゴ民主共和国がトーゴに3-1と勝利し、コンゴ民主共和国とモロッコが決勝トーナメントに進出、第1シードのコートジボワールは1勝もすることができずに敗退が決まった。
 2010年大会はエジプトが3連覇を果たしたが、次の2012年大会は予選敗退で本大会に出場できず、2012年大会優勝のザンビアは2013年大会ではグループリーグ敗退、2013年大会優勝のナイジェリアは予選敗退と前回優勝国は良い成績を近年の大会では残すことができない。

■アイェウ兄弟が牽引するガーナ、連勝して第2節で決勝トーナメント進出決定

 第1シード受難の今大会であるが、その中で実力を見せたのがガーナであった。ガーナの主役はアンドレ・アイェウである。弟のジョルダン・アイェウとともにアフリカの頂点を目指す。アイェウ兄弟の父アベディ・ペレは1982年大会でガーナを優勝に導いている。当時はこの大会で最多優勝を誇ったガーナであるが、それ以来35年間優勝していない。
 ガーナの第1戦の相手はウガンダ、今大会では珍しく英国から独立した同士の対戦となった。前半にアンドレ・アイェウが決めたPKの1点でガーナはウガンダに勝利し、第1シードの貫録を見せた。エジプトはマリとスコアレスドローとなる。第2節ではガーナはマリと対戦し、前半にアラブ首長国連邦のアル・アハリで活躍するアサモア・ギャンのゴールで1-0と勝利、決勝トーナメント進出をはやばやと決める。第2節終了時で決勝トーナメント進出を決めた唯一のチームとなった。続くエジプト-ウガンダ戦はエジプトが1-0で勝利する。

■アフリカの古豪エジプト、最終戦でガーナに勝利し首位でグループリーグを突破

 ガーナは最終戦はエジプトと対戦する。エジプトは引き分け以上で決勝トーナメント進出となる。エジプトは前半にエジプトのメッシと言われるモハメド・サラーが奪った1点のリードを守り切って勝ち点3を獲得、ガーナを抜いてグループ首位で決勝トーナメント進出を決め、ガーナは2位通過にとどまったのである。(続く)

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