第2862回 25年ぶりのオリンピック(6) 南アフリカに逆転勝ち、最終戦に望み

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■南アフリカ、PKを失敗し、両チーム無得点のまま後半に

 守りを固める南アフリカに対し、なかなか攻めることができないフランス、南アフリカは少ないチャンスをフランスのゴール前まで持っていく。40分、ペナルティエリア内にボールを持ち込んだコバメロ・コディサンに対し、ルカ・トゥザールがファウルを犯してしまう。2年前の欧州予選時からこのチームに所属していた屋台骨、痛恨のファウルとなってしまう。南アフリカのキッカーはルーサー・シン、対するフランスのGKはポール・ベルナルドーニである。ベルナルドーニはアンジェのレギュラー選手である。以前はニームに所属しており、1部での試合出場数は100試合を超える。オーバーエイジの選手を除くとこのチームで最もトップレベルでの出場数の多い選手である。今回のオリンピックチームでも初戦となる韓国での親善試合以来継続して出場している。シンのシュートはポストに当たって南アフリカは先制機を逃してしまう。フランスは前半だけでバーとポストに1ドズル救われた。

■先制点は南アフリカ、すかさずアンドレ・ピエール・ジニャックが同点ゴール

 両チーム無得点のまま、後半を迎える。先制点を奪ったのは南アフリカであった。53分、南アフリカはFKを得る。これをシンが素早くリスタート、ゴール前の混戦となり、最後はコディサンが右足でシュート、GKのベルナルドーニが判断を誤ったこともあり、ボールはゴールインする。この先制点で南アフリカはリズムをつかんだかに見えたが、57分、フランスはオーバーエイジ枠で主将を務めるアンドレ・ピエール・ジニャックが相手のGKの両足の間を通るシュートを決めて、同点に追いつく。

■南アフリカが先行、ジニャックのハットトリックでフランスは追いつく

 試合は振出しに戻ったが、ここから両チームは選手交代を行う。2点目を奪ったのは南アフリカであった。73分に右サイドからのクロスをエビデンス・マクゴパがニアポストでボレーシュート、ベルナルドーニもマークしていたが、勝ち越し点を許した。
 ここから目まぐるしく両チームのゴールネットが揺れた。フランスは79分に、右サイドのクレマン・ミシュランからの絶妙なクロスをジニャックがヘディングで合わせて同点に追いつく。
 しかし81分に南アフリカは三回目のリードを奪う。守備的なMFのテボホ・モコエナがミドルシュートを放ち、3-2とする。勝ち越点の直後にモコエナはベンチに下がり、DFの選手を投入した南アフリカは逃げ切りを図る。しかし、南アフリカは逃げ切りに失敗する。84分にフランスはゴール前の混戦に持ち込む。この中で南アフリカのGKのロンウェン・ウィリアムスがフランスのノルダンに接触、これがファウルの判定となり、フランスにPKが与えられる。PKのキッカーはジニャック、これを決めたジニャックはハットトリックを達成し、フランスはこの試合3回目の同点に追いついたのである。

■アディショナルタイムにオーバーエイジ枠のテジ・サバニエが勝ち越し点を決める

 試合はアディショナルタイムに入る。5分と表示されたアディショナルタイムの間、両チームが攻めあった。92分、フランスは右サイドからジニャックがクロス、これをコロ・ムアニがヘディングでシュート、こぼれたところをサバニエが右足でグラウンダーでシュート、後半アディショナルタイムに入ってフランスはこの大会初めてのリードを奪う。サバニエはこれまで年代別代表にも選ばれたことはなく、これが代表として初めての得点となった。サバニエはディジョンに所属していた2019年に48メートルのシュートを決め、その年の最長ゴールを記録しているが、それ以来の注目を集めることになった。
 しかし、南アフリカも同点を狙う。94分、南アフリカはチャンスをつかみ、フランスのゴール前にあがる。DFのルーク・フルールはゴールのすぐ前でパスを受けたが、同点ゴールを決めることができなかった。
 結局フランスはジニャックが3点、サバニエが1点と、全得点をオーバーエイジ枠の選手が決め、4-3と南アフリカに逆転勝ちを収めたのである。(続く)

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