第3802回 パリサンジェルマン、UEFAスーパーカップ連覇(3) クビチャ・クバラツヘリア健在、先制点を決める

 平成23年東日本大震災、平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨、台風15号、19号、令和2年7月豪雨、令和6年能登半島地震、令和8年熊本地震、令和8年千葉豪雨などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■米国に入国禁止となったソマリアのオマル・アルタン氏が主審

 UEFAスーパーカップは正式なタイトルであるが、シーズン開幕を盛り上げるためのイベントであり、これまで注目を集めるものではなかった。ただ、今回は、欧州だけではなく、世界の耳目を集める試合になった。
 それはこの試合の主審である。UEFAの大会であるから通常はUEFAに所属する協会から審判団が選出される。今回はアフリカからオマル・アルタン氏が主審として選出された。アルタン氏はソマリア人、今回のワールドカップにも選出されていたが、ソマリア人であるということを理由に米国への入国を拒否されており、無念の帰国となった。アルタン氏は昨年のアフリカサッカー連盟(CAF)の最優秀審判員に選出されている。そのような優れた審判であっても入国を拒否する米国の姿勢に対し、米国大統領だけが世界の繁栄と平和をもたらすと考えている日本の皆様は同調するであろう。しかし、欧州は全く異なった反応であった。ワールドカップが開幕する前にUEFAスーパーカップの主審を割り当てることを発表した。UEFAはこの割り当てに対し、政治的な意図はなく、UEFAとCAFが締結した覚書に基づくものと声明している。
 UEFAスーパーカップでUEFA加盟協会以外の主審は初めてのことであり、2人の副審もアフリカのジブチとケニヤから選出された。

■チャンピオンズリーグの決勝とほぼ同じメンバーのパリサンジェルマン

 さて、オーストリアのザルツブルクのレッドブルアリーナ、連覇を狙うパリサンジェルマン、今季初の公式戦の先発メンバーは、GKはマトベイ・サフォノフ、DFは右からアクラフ・ハキミ、マルキーニョス、ウィリアム・パチョ、ヌーノ・メンデス、MFは中央にビティーニャ、右にジョアン・ネベス、左にウォーレン・ザイール・エメリ、FWは右にマグネス・アクリウシュ、左にクビチャ・クバラツヘリア、中央にデジレ・ドゥエという布陣である。
 11人中8人が5月のチャンピオンズリーグ決勝で先発したメンバーである。この中で新加入はモナコから移籍してきたアクリウシュだけである。そしてワールドカップに出場しなかったのはロシアのサフォノフとジョージアのクバラツヘリアの2人だけである。

■注目の巨漢FW、17歳のブライアン・マジョ

 一方のアストン・ビラ(イングランド)の先発メンバーを紹介しよう。GKはエミリアーノ・マルティネス、DFは右からマティ・キャッシュ、ビクトル・リンデロフ、パウ・トーレス、イアン・マートセン、MFは右からジョン・マッギン、ジョアン・ゴメス、ブバカル・カマラ、ジョージ・ヘミングス、FWは2トップでエミリアーノ・ブエンディアとブライアン・マジョである。アストン・ビラは前回の本連載で紹介した通り、選手の入れ替えがあり、5月のヨーロッパリーグ決勝のフライブルク(ドイツ)戦とは5人が入れ替わっている。
 パリサンジェルマンのメンバーに驚きはないが、アストン・ビラの注目は17歳にして体重100キロの巨漢FWのマジョである。カメルーン人の両親の間でロンドンで生まれ、間もなくルクセンブルクに一家は移る。そして14歳の時、フランスのメッスの下部組織に入り、昨年夏にメッスのトップチームのメンバーとしてデビューを飾る。16歳と217日でプロデビューはクラブの歴史を52年ぶりに更新する記録となった。なお、従来の記録はフランス代表として活躍したベルナール・ゼニエである。
 マジョはルクセンブルク代表としてすでに3試合に出場したが、イングランドのU-17代表にも選ばれ、今夏メッスからアストン・ビラへの移籍が認められた。

■クビチャ・クバラツヘリア、マジョ、デジレ・ドゥエがゴール

 試合は20分にドゥエからのパスを受けたクバラツヘリアが先制点を決める。昨季のチャンピオンズリーグの最優秀選手でありながら、ワールドカップに出場しなかったクバラツヘリアはほぼ3か月ぶりに雄姿を現した。対するアストン・ビラは前半終了間際に注目のマジョがUEFAスーパーカップ史上最年少ゴールで追いつく。
 後半開始時にパリサンジェルマンはウスマン・デンベレを投入、デンベレからパスを受けたドゥエが61分に勝ち越し点を決め、パリサンジェルマンが連覇を達成したのである。(この項、終わり)

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