第1305回 宿敵ニュージーランドと対戦(4) ニュージーランドに5トライを許し完敗

 3月11日に起こった東北地方太平洋沖地震で被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、救援活動、復旧活動に従事されている皆様に敬意を表し、東北地方だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■ゴールデンタイムに行われる注目の一戦

 予選プール屈指の好カードと目されるニュージーランド-フランス戦は9月24日の土曜日の夜行われた。キックオフは現地時間で20時30分、フランス時間では同日の朝9時半、ニュージーランドとフランスの間には11時間の時差があるが、土曜日ということもあり、両国にとっては最高のゴールデンタイムに行われる一戦となった。
 両国のメンバーについては前々回にフランス、前回にニュージーランドを紹介したが、ニュージーランドはオールブラックスの名の通り黒のジャージ、一方のフランスは白一色のセカンドジャージでこの戦いに臨む。オールブラックスの主将は代表100キャップとなるリッチー・マコウである。
 世界ランキングで1位のニュージーランドと5位のフランスの対戦は今大会の予選プール屈指の好カードであるが、これまでの6回のワールドカップで予選プールで敗れたことがないチームはニュージーランドと豪州だけであったが、豪州は今大会の予選プールでアイルランドに敗れている。フランスは第5回大会までは予選プールで無敗(第1回大会の初戦でスコットランドと引き分け)だったが、地元開催の前回大会の第1戦でアルゼンチンに敗れている。第1回大会決勝の再現となったこの1戦でフランスはニュージーランドに土をつけたいところである。

■過去4年間の戦績はニュージーランド2勝、フランス1勝

 前回のワールドカップ以降、フランスとニュージーランドの対戦は3回、2009年の6月にフランスがニュージーランド遠征を行い、第1戦はダニーデンのオタゴ競技場でフランスが27-22と競り勝ち、第2戦はウェリントンでニュージーランドが14-10と雪辱している。そしてその年の秋のニュー時ランドの欧州線デイが最後の戦いであり、フランスはマルセイユで12-39と大敗しており、過去4年間で1勝2敗と言う対戦成績である。

■前半に3トライを奪われ、大量リードを許す

 フランスのキックオフで試合が始まり、試合開始からフランスはいい出足を見せる。ところがこのムードは一気に消えてしまう。10分にはニュージーランドが初めてフランスのゴール前に迫る。フランスはマア・ノヌーの突進を許し、最後はナンバー8のアダム・トムソンに先制トライを許す。オールブラックスは17分にはフランスはニュージーランドのスピードに追い付けなくなる。コリー・ジェーンがトライ、ゴールも成功させる。さらに22分にはダニエル・カーターのフェイントにフランスの守備陣は置き去りにされ、イズラエル・ダグがトライ、ゴールも決まり、19-0と早くも大差がつく。一方のフランスはようやく前半終了間際の40分にディミトリ・ヤシビリがペナルティゴールを決めて、3点返し、フランスは前半を3-19で折り返す。ここまでの展開は4年前のウェールズのカーディフでの準々決勝と同じである。
 ところが後半に入って開始早々の41分、ニュージーランドは前半の終盤に交代出場したソニー・ビル・ウィリアムズが本領を発揮し、フランスの守備陣を崩し、ダグがこの日2本目のトライをあげる。ニュージーランドはフランス相手に4トライのボーナスポイントを獲得する。48分にはカーターがペナルティゴールを決め、29-3と大差がつく。

■反撃ムードのフランスを沈黙させたソニー・ビル・ウィリアムズのトライ

 フランスに待望の初トライが生まれたのは54分のことであった。前半17分にジェーンに抜かれてトライを許したマキシム・メダールが汚名返上とばかりにトライをあげる。ヤシビリがゴールを決めて、10-29となる。ニュージーランドはカーターが64分にドロップゴールを成功させて、32-10と突き放す。この直後、フランスは初めてのスタンドオフとして大健闘したモルガン・パラに代えて、これまでの試合で背番号10をつけてきたフランソワ・トラン・デュックを投入する。そのトラン・デュックが76分に意地のトライをあげ、ハーフ団を組むヤシビリのゴールも決まり17-32と15点差に詰め寄る。
 しかし、オールブラックスはキックオフからウィリアムズが77分に閃光のようなトライ、37-17と言うスコアでフランスは敗れた。そしてこの敗戦は尾を引くことになったのである。(この項、終わり)

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