第3703回 連覇を目指すラグビーフランス代表 (2) 開幕戦はフランスがアイルランドに圧勝

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■横綱同士の対戦となった開幕戦

 ミラノ・コルティナ冬季五輪の開会式の影響で史上初めて木曜日のナイターとなった今年の6か国対抗の開幕戦、スタッド・ド・フランスでフランスとアイルランドが戦う。フランスは昨年のこの大会で優勝しているが、アイルランドには敗れている。そして一昨年のこの大会ではアイルランドがグランドスラムとなる全勝優勝を果たし、2位がフランスである。今大会の開幕時においては連勝を続けているイングランドが最上位であるが、最近の6か国対抗の成績を見れば、フランスとアイルランドの試合は横綱同士の対戦と言っても過言ではないであろう。

■主力選手を負傷や病気で欠くフランス、ハーフ団に注目したいアイルランド

 さて、フランスの先発メンバーであるが、FW第一列はバティスト・グロ、ジュリアン・マルシャン、ドリアン・アルドゲリ、第二列はシャルル・オリボンとミカエル・ギヤール、第三列のフランカーはフランソワ・クロとオスカル・ジェグ、ナンバーエイトはアントニー・ジェロンチ、ハーフ団はスクラムハーフがアントワン・デュポン、スタンドオフはマチュー・ジャリベール、スリークォータバックスはセンターはヨラム・モエファナとニコラ・デポラテール、ウイングはルイ・ビエール・ビアレイとテオ・アティソグベ、フルバックはトマ・ラモスという布陣である。
 体重145キロの巨漢の右プロップのウイニ・アトニオが1月末に心臓疾患のために入院、メンバーから外れた。スタンドオフのロマン・エンタマックは昨秋の負傷によりメンバーから外れている。またリザーブ8人のうち6人はFWの選手であり、バックスはスクラムハーフのバティスト・サランと昨年秋に代表入りしたばかりのセンターのカルバン・グーグだけである。
 一方のアイルランドはハーフ団はスクラムハーフにジャミソン・ギブソン・パーク、スタンドオフにはサム・プレンダーガストを起用、リザーブのバックスもハーフ団のクレイグ・ケーシーとジャック・クローリーのみしか入れておらず、終盤の選手交代で一気に試合の流れが変わる可能性がある。

■スタッド・ド・フランスの空気を変えたルイ・ビエール・ビアレイの先制トライ

 優勝候補同士の試合らしく、序盤は両チームのキッキングゲーム、この均衡を破ったのが、昨年のこの大会で大会タイ記録となる8トライを記録した韋駄天ウイングのビール・ビアレイであった。13分、ノータッチとなったアイルランドのキックをボールデポラテールが確保し、左サイドに展開し、アティソグベからビール・ビアレイにつなぐ。タッチライン際の狭いスペースを赤いヘッドキャップが走り抜け、左隅にトライ、難しい角度であるが、ラモスのコンバートも決まる。
 このトライでスタッド・ド・フランスの空気が変わった。優勝候補同士の試合ではなく、フランスの一方的な試合となった。22分には攻め込まれたアイルランドはやむなくキャリーバック、フランスは5メートルスクラム、アトニオの不在もものともせず、デュポンが早い球出しでジャリベールがインゴールに入り込んでトライする。この後のコンバージョンに失敗したラモスであったが、28分にはペナルティゴールを決め、15-0とする。フランスの勢いは止まらない。34分にはショートパントを獲得したボールをつないでオリボンがトライ、フランスは前半だけで3トライをあげた。

■5トライをあげて圧勝したフランス

 後半に入っても最初の得点はフランス、47分にはデュポンのショートパントを起点にビール・ビアレイがこの日2本目のトライ、代表23試合出場で22本目のトライとなり、ボーナスポイントを獲得する。
 29-0と大差がついたところでフランスはややシフトダウン、アイルランドは59分に中央突破でトライをあげ、ようやく初得点。62分にもトライをあげるが、フランスは40分を越えたところで試合を切らず、攻め続け、デュポンに代わったスクラムハーフのサランがロングパス、大外に控えていたアティソグベがトライをあげ、ラモスのゴールも決まって、5トライをあげて36-14と大差で初戦を飾ったのである。(続く)

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