第3796回 ラグビーのネーションズチャンピオンシップ2026(2) ファビアン・ガルティエ監督主導で選出した42人

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■11か月にわたるフランスのラグビーシーズン

 欧州サッカーのクラブシーンではイングランドのプレミアリーグがナンバーワンであり、フランスリーグは5番目の位置である。ところがラグビーの場合は、かつてはイングランドのプレミアリーグがフランスのTOP14をリードしていたが、近年、プレミアリーグのクラブは経営が破綻するケースが多く、フランスのTOP14勢が欧州を席巻している。この理由はフランスのクラブが試合数を多くして経営を支えて、その結果として競技レベルもプレミアリーグ勢を上回るようになった。しかし、この成績の裏には選手たちのオーバーワークが存在する。8月から始まるシーズンもシーズン最終戦は6月、実に11か月という長いシーズンを戦う。サッカー同様、各選手は所属クラブのリーグ戦に加え、強豪チームの場合は欧州チャンピオンズカップ、そして代表選手の場合は代表戦にも出場しなくてはならない。

■過重労働気味の選手を守る2000分ルール

 選手が過重労働気味であるフランスのラグビー界では、代表チームに選手を送る立場の各クラブと、各クラブから選手を供給される代表チームの間には常にフリクションが起こってきた。
 このように過重労働気味のフランスのラグビー選手に対して、ファビアン・ガルティエ監督は2000分ルールを適用してきた。これはシーズン中に各クラブでの試合、代表の試合を合わせて2000分以上出場している選手はポストシーズンの代表の試合には招集しないというものであり、ワールドラグビーの指針でもあり、フランスはこれを遵守してきた。

■ファビアン・ガルティエ監督が選択した選手を各クラブと協議

 7月の南半球シリーズは4日にクライストチャーチでのニュージーランド戦で始まるが、出発時点ではTOP14の決勝戦がまだ行われていない。準決勝で敗れたラシン92とスタッド・フランセの選手も加えた33人のメンバーを6月25日に発表、6月26日に行われた決勝戦でトゥールーズとモンペリエを28-20で下した後、29日には決勝進出の両チームから9人の追加招集があり、最終的に42人の選手が選出された。
 この中にはアントワン・デュポン、ロマン・ヌタマックなどの名前もあり、これまで主力をメンバーに入れなかったフランスの動きとは違うところをガルティエ監督がみせた。従来は単なるテストマッチだったところが、ネーションズチャンピオンシップというタイトルマッチに衣替えしたことも大きな要因であろう。これまでは各クラブが代表に送ってもよい選手のリストが提出され、その中からガルティエ監督以下の代表スタッフがメンバーを選出していたが、今回はその逆、ガルティエ監督側がまず選手を選択し、それを各クラブと協議することとなった。

■アントワン・デュポン、ロマン・ヌタマックを選出

 6か国対抗などで活躍しているキャリアの豊富なメンバーとしてはデュポン(残念ながら招集後にふくらはぎの負傷で離脱)、ヌタマック、以外にはダミアン・プノー、ヨラム・モエファナ、ジェファーソン・ポワロ、デンバ・バンバ、ペアト・モーバカ、マキシム・ルク、マチュー・ジャリベールが代表出場歴30試合を超えるメンバーである。この中で久しぶりの代表復帰となるヌタマックとプノーはこの夏のシリーズで存在意義を示したい。ヌタマックは今回が初めての夏の遠征メンバー入りとなった。
 TOP14の決勝を争ったトゥールーズとスタッド・フランセから選出された選手は、ネーションズチャンピオンシップの第1戦のニュージーランド戦には出場せず、第2戦の豪州戦からの参戦となるが、全体の2割の9人が選出されている。
 他方、休養を取ったグレゴリー・アルドリット、トマ・ラモス、ジャン・バティスト・グロ、フランソワ・クロなどはメンバーから外れた。
 選手の選出方法が変更となったとはいえ、今回も多くの代表未出場の選手は多く、8人に上った。また、チームをまとめる主将はルクが務めるのである。(続く)

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