第3797回 ラグビーのネーションズチャンピオンシップ2026(3) 初戦はニュージーランドに惜敗
平成23年東日本大震災、平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨、台風15号、19号、令和2年7月豪雨、令和6年能登半島地震、令和8年熊本地震などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。
■夏の代表に初めて選出されたロマン・ヌタマック
これまでは厳格に2000分ルールを守ってきたポストシーズンのラグビーのフランス代表であるが、ファビアン・ガルティエ監督はこれまでの方針とは異なり、主導権をもって各クラブや代表チームで活躍している選手を選出した。例えば、負傷によって代表から離脱してしまったが、アントワン・デュポンが夏の代表チームの遠征に参加するのは2017年の南アフリカ遠征以来9年ぶりになるはずだった。そしてロマン・ヌタマックがこの時期に代表入りするのは初めてのこととなる。
■TOP14の上位チームの選手が不在、半数以上の8人がボルドー・ベグル勢
ただ、初戦のニュージーランド戦にはTOP14の決勝戦に出場したトゥールーズとモンペリエのメンバーは出場しないため、ヌタマック以外がスタンドオフを務めることになる。ニュージーランド戦の先発メンバー、FW第一列はジェファーソン・ポワロ、マキシム・ラモット、デンバ・バンバ、第二列はウーゴ・オラドゥとトム・スタニフォース、フランカーはピエール・ボシャトンとオスカル・ジェグー、ナンバーエイトはマルコ・ガソッティ、スクラムハーフは主将のマキシム・ルク、スタンドオフはマチュー・ジャリベール、スリークォーターバックスはテオ・アティソグベ、ヨアム・モエファナ、ファビアン・ブロウ・ボワリー、ダミアン・プノー、フルバックはマックス・スプリングである。この中で31歳のスタニフォースは初キャップである。代表出場が5試合以下という選手も他に5人おり、フレッシュな陣容である。またTOP14の決勝だけではなく、準決勝に出場した選手も出場が抑制されることから、ボルドー・ベグルに所属する選手は過半数の8人となった。
■先制トライをあげたのは久しぶりの代表となったダミアン・プノー
ニュージーランド戦はクライストチャーチで行われた。この試合は現地時間は19時10分キックオフであったが、これは世界で一番早く行われ、新大会の最初のゲームとなった。会場のクライストチャーチのテ・カハ競技場は今年の4月に完成したばかりの新しいスタジアムである。クラブの試合は行っているが、代表チームの試合はこの試合が最初である。
フランスのキックオフで始まった試合、2分にフランスはトマ・ラモスに代わって代表入りしたフルバックのスプリングがライン参加、最後にトライを決めたのはプノーであった。プノーはトライゲッターであったが、近年はその座を新星のルイ・ビール・ビアレイに奪われていたが、久しぶりに代表チームでトライを決めた。通常はラモスが蹴るゴールキックはルクが担当、難なく決める。
そしてこのトライの直前にニュージーランドの選手がハイタックルでシンビン、一方、ハイタックルを受けたスプリングはアントワン・ハストワに交代する。数的不利となったニュージーランドであるがウィル・ジョーダンがトライを返す(ゴールは失敗)。試合は点の取り合いとなる。15分にルクがペナルティゴールを決めて点差を広げたが、20分にニュージーランドはフランスのお株を奪うオフロードパスを決めてピーター・ラカイがトライをあげて同点、コンバージョンが決まって逆転する。フランスはペナルティゴールで13-12と逆転したが、ニュージーランドは前半終了間際にフランスのゴール前に迫り、連続攻撃を仕掛ける。ラックサイドを突いたスクラムハーフのキャメロン・ロイガードがボールをトライゾーンに持ち込み、逆転する。若きスタンドオフのルーベン・ラブのコンバージョンが決まって19-13とリードしてハーフタイムを迎える。
■得点の取り合いを制したニュージーランド
後半に入って先にスコアしたのはフランスであった。ハストワが右サイドにトライをあげ、ルクのコンバージョンキックでまた逆転する。ニュージーランドも50分にロイガードがこの日2本目のトライ(ゴール成功)をあげ、また6点差となる。
後半のフランスの見せ場は58分、アティソグベのトライで1点差に迫る。ここからニュージーランドは得点を重ね、突き放しにかかる。フランスもジャリベールのトライで迫るが、ニュージーランドが34-32で逃げ切り、フランスは新設大会の初戦を白星で飾ることができなかったのである。(続く)
