第2218回 若手の活躍でオランダに大勝(3) オランダに大勝、単独首位に立ったフランス

 6年前の東日本大震災、昨年の平成28年熊本地震などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■ディック・アドフォカートを監督に復帰させたオランダ

 8月31日20時45分、フランスはスタッド・ド・フランスにオランダを迎えた。2016年欧州選手権に続き予選落ちの危機にあるオランダは今年の3月にダニー・ブリンと監督を更迭、後任の監督が決まったのは5月であった。結局は69歳のディック・アドフォカートがトルコのフェネルバフチェから戻ってきた。アドフォカート監督は1992年から1994年、2002年から2004年に代表を率い、これが3回目の代表監督である。過去2回の代表監督では1994年ワールドカップでベスト8、2004年欧州選手権で準優勝と勝負強いところを見せた。新監督就任以降、ロビン・ファン・ペルシも復帰、3連勝で得点12、失点2と好調であり、国民は秋の逆転劇に期待する。

■4-4-2システムで2トップはオリビエ・ジルーとアントワン・グリエズマン

 このオランダを迎え撃つフランス、シーズン最初の試合、さらには移籍市場の対象となり試合出場が不十分な選手もいる。ディディエ・デシャン監督がピッチに送り出したフランスは4-4-2システムである。先発メンバーはGKは主将のウーゴ・ロリス、DFは右からジブリル・シディベ、ローラン・コシエルニー、サミュエル・ウムティティ、レイバン・クルザワ、MFも4人、右からキングスレー・コマン、ポール・ポグバ、エンゴロ・カンテ、トマ・ルマール、2トップは右にオリビエ・ジルー、右はアントワン・グリエズマンである。
 移籍市場をにぎわしたキリアン・ムバッペはベンチでのスタートとなる。この日まで所属していたモナコでの出場機会が少ないことがその理由であるが、2トップのジルー、グリエズマンも今季の出場は少なく、ジルーはアーセナル(イングランド)で4試合出場しているがいずれも途中から交代出場、代表での大一番がシーズン初先発となった。またスペインのアトレチコ・マドリッドに所属しているグリエズマンもシーズン開幕が遅かったとはいえ1試合しか出場していない。攻撃陣のエンジンがかからないのではないか、オランダの老獪な監督とベテラン勢に一泡吹かせられるのではないか、という不安が8万人以上の観衆にはあったのであろう。チケットは当日まで完売しなかった。

■試合を支配したフランス、グリエズマンが先制ゴール

 しかし、キックオフされ、その不安は払拭された。立ち上がりからフランスが試合を支配し、オランダはロングフィードにしか活路を見いだせない。14分にフランスは先制点を奪う。右サイドのシディベからの攻撃、ジルーからグリエズマンにつなぎ、グリエズマンの左足のシュートが決まる。グリエズマンの今季初ゴールはフランスのゴールラッシュを呼び込むこととなった。フランスはなおもボールを支配し、オレンジのユニフォームは自陣にくぎ付けとなる。
 前半は1-0という最少得点差で折り返す。後半開始時にオランダはウェスレイ・スナイデルをベンチに下げる。また64分にはベンチスタートだったファン・ペルシがピッチに登場する。フランスが圧倒的に攻めているとはいえ、その差は1点である。

■トマ・ルマール、キリアン・ムバッペが代表初ゴール

 待望の2点目はルマールが73分にあげる。シディベのクロスをオランダがクリア、底に待ち受けて至るメールが20メートルの位置からボレーで鮮やかに決める。ルマールにとっては代表出場6試合目で初ゴールとなった。その直後にはジルーに代わってムバッペが登場する。フランスは終盤にオランダを突き放した。88分にオランダのCKをコシエルニーがヘディングでクリアしたボールをつないでカウンターアタック、最後はルマールが決める。アディショナルタイムに入った91分にはムバッペが個人技で相手を交わし、ネットを揺らし、代表初ゴールを記録した。
 フランスは4-0と大勝し、勝ち点を16に伸ばした。そして首位のスウェーデンはアウエーでブルガリアに2-3と競り負ける。この結果、フランスは2位スウェーデンに勝ち点3の差をつけ、ワールドカップ出場に向けて大きく前進したかに見えたのである。(この項、終わり)

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