第3102回 第2戦でデンマークと対戦 (3) デンマークに勝利し、決勝トーナメント一番乗り

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■前回大会から5連勝となったフランス

 今年3回目の対戦となるデンマーク戦、6月にスタッド・ド・フランスで敗れ、9月にコペンハーゲンで敗れ、そして11月26日のドーハのスタジアム974での戦いとなる。グループDのもう1試合の豪州-チュニジア戦はこの試合に先立って行われ、豪州が1-0と勝利した。この時点でフランスと豪州が勝ち点3、チュニジアとデンマークが勝ち点1となり、フランスはこのデンマーク戦で勝利すればグループリーグ突破一番乗りとなる。勝ち点1のデンマークもフランスに勝利すれば、単独首位として最終節を迎えることになる。
 長いフランス代表の歴史の中で1年間に3回同じチームに負けたことはいまだかつてない。また、フランスは前回大会から通算してワールドカップで5連勝中、これはフランス代表にとってのレコードであり、これをしのぐのは2010年大会で6連勝したスペインだけである。

■両サイドからの攻撃が効果的で守備も盤石のフランス

 この一戦で勝利すれば決勝トーナメントという青いシャツ、白いショーツ、赤いストッキングのフランス、逆転首位を狙う白いシャツ、赤いショーツ、白いストッキングのデンマーク、欧州の有力チーム同士の戦いはボール支配率などでは互角であった。
 しかし、フランスは右のウスマン・デンベレ、左のキリアン・ムバッペの両翼のスピードのある攻撃が効果的なシュートチャンスを呼び込む。また、守備に関してはディフェンスラインのメンバーを大幅に入れ替えたが、デンマークがボールを持つと、オリビエ・ジルーとムバッペの2人を前線に残し、最終ライン4人、その前のライン4人でブロックを固め、デンマークは攻撃をシュートまで結びつけられない。
 ゴール前まで攻め込むフランス、ゴール前までボールを運べないデンマークという試合展開となった。

■親子二代のデンマークのGKカスパー・シュマイケル

 ただ、デンマークのゴールを守るのはカスパー・シュマイケル、オールドファンであればよくご存じのかつてのデンマークの名GKのピーター・シュマイケルの息子である。ピーター・シュマイケルは1992年の欧州選手権時には内戦によってユーゴラビアの代替出場となったチームのゴールを守り、ジャン・ピエール・パパン、エリック・カントナ、そしてディディエ・デシャンを擁して優勝候補と目されたフランスをグループリーグ最終戦で破り、優勝の原動力となった。その息子がフランスの攻撃陣のシュートをことごとく跳ね返し、30年前の再現かと思われた。
 デンマークは36分までシュートを放てず、フランスはシュートのシャワーを浴びせるが、前半は両チームともスコアレスとなる。フランスは前半だけで13本のシュート、これだけのシュート数でノーゴールというのは記録の残る1966年以降のワールドカップ、欧州選手権では初めてのことである。

■キリアン・ムバッペの2ゴールで決勝トーナメント進出を決める

 後半もフランスは両翼から攻めあがる。そして61分、左サイドの攻撃が実る。テオ・エルナンデスとムバッペがパス交換によりペナルティエリア内に入る。テオ・えるなんですがマイナスのパスを出し、ムバッペの右足のシュートはシュマイケルのサイドを抜けて先制点となる。
 ところが、デンマークも68分に右サイドのCKのチャンス、クリスティアン・エリクセンがゴール前にあげたボールを中央に詰めていたヨアキム・アンデルセンが軽く触り、ファーサイドにいたアンドレアス・クリステンセンが見事にヘディングで押し込む。デンマークはこの試合初めての枠内シュートが同点ゴールとなった。ここからデンマークはリズムをつかみ、あわや逆転かというシーンもあったが、試合を決めたのはムバッペであった。86分、右サイドからアントワン・グリエズマンがクロスをあげる。ファーサイドから走り込んできたムバッペが右足の腿でゴールに押し込む。
 ムバッペの2試合連続の活躍でフランスは決勝トーナメント一番乗りを決めたのである。(この項、終わり)

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