第3669回 ワールドカップ2026年大会展望(2) 欧州プレーオフと大陸間プレーオフ

 平成23年東日本大震災、平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨、台風15号、19号、令和2年7月豪雨、令和6年能登半島地震などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■ワールドカップ予選の日程が確保できない欧州

 前回の本連載では今年のワールドカップに出場する48か国のうち42か国が本大会出場を決定したことを紹介したが、今回は残る6チームの決定方法について紹介するところから始めよう。
 これまでの世界のサッカーの二大勢力であった欧州と南米の予選を比較してみよう。南米予選は10か国が参加、総当たりで試合を行い、上位6チームまでが本大会出場となる。それに対して欧州予選は4チームまたは5チームの中で最上位のチームしか本大会出場権を獲得できず、54か国中12か国だけのものである。南米には欧州のように小国が存在しないとはいえ、欧州に比べれば広き門に見える。かといって欧州でグループ2位までを出場させると4か国または5か国のグループだと24チーム出場させることになり、これは多すぎる。欧州全体を8グループに分け、2位までに出場権が与えられれば、16チーム出場となるが、1グループのチーム数が6か国または7か国となる。すなわち予選の試合が各チーム10試合または12試合となり、予選期間が現在の倍近くになり、ヨーロッパネーションズリーグなどとの折り合いがつかなくなってしまう。その結果として12グループで予選を行い、首位通過以外のチームにはプレーオフで本大会へのチケットを分配することになる。

■各グループで2位のチームはプレーオフ出場

 残る4枚のチケットを争う方法はすでに本連載第3612回の本連載で紹介しているが、各グループで2位になった12チームに加え、直近のUEFAネーションズリーグ戦で上位になったチーム4チームが加わる。具体的には2位になったチームはスロバキア、コソボ、デンマーク、ウクライナ、トルコ、アイルランド、ポーランド、ボスニア・ヘルツェゴビナ、イタリア、ウェールズ、アルバニア、チェコである。

■UEFAネーションズリーグの上位チームにも出場権のある欧州プレーオフ

 そして各グループで3位以下のチームのうち、2024年から2025年にかけて行われたUEFAネーションズリーグで上位になったチームであるが、リーグAとリーグBの各グループの首位チームはすべてワールドカップ予選ではグループ2位以内に入り本大会出場かプレーオフ出場かを確保しているため、リーグCの首位チームにチャンスが巡ってきた。リーグCのグループ1の首位のスウェーデン、グループ2の首位のルーマニア、グループ3の首位の北アイルランド、グループ4の首位の北マケドニアである。
 これら16チームが4チームずつ4つのパスに分かれ、3月下旬に準決勝、決勝(いずれも1回戦制)を行い、4チームが勝ち抜き、欧州からは全部で16チームが本大会出場となる。

■5大陸の6か国がメキシコで争う大陸間プレーオフ

 そして残る2チームは大陸間プレーオフとなる。大陸間プレーオフに出場するチームは6チームである。北中米カリブ海から2チーム、アジア、アフリカ、南米、オセアニアからそれぞれ1チームである。北中米カリブ海は最終予選で2位となった3チームの中で成績の良いジャマイカとスリナムであり、ホンジュラスはスリナムと勝ち点、得失点差で並んだが、相当点数で夢を絶たれた。アジアは4次予選で次点の2位となったアラブ首長国連邦とイラクがホームアンドアウエーで戦い、1勝1分と勝ち越したイラクが進出した。
 欧州と同数の予選参加国が54のアフリカは6チームずつ9つのグループに分かれて、各グループの首位チームが本大会出場を決めたが、2位となったチームのうち成績の良いガボン、コンゴ民主共和国、カメルーン、ナイジェリアの4チームがプレーオフに進出、中立地のモロッコでトーナメントが行われ、コンゴ民主共和国が大陸間プレーオフに進出した。
 南米は予選で次点の7位となったボリビア、オセアニアはニュージーランドに決勝で敗れたニューカレドニアが大陸間プレーオフに臨む。
 大陸間プレーオフは3月下旬にメキシコで開催され、ニューカレドニア、ジャマイカ、コンゴ民主共和国がパス1、ボリビア、スリナム、イラクがパス2、それぞれのパスから1チームが本大会に出場するのである。(続く)

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