第3673回 ワールドカップ2026年大会展望(6) フランスの優勝への道

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■移動を考えてグループリーグを首位突破したいフランス

 前回の本連載ではフランスのグループリーグでの戦いについて、初戦のセネガル戦の重要性について紹介した。2度目の対戦となるセネガルに勝利すれば、目論見通り首位突破となる。首位突破すれば、グループリーグ3試合を戦った東海岸から移動なしでイーストラザフォードでの決勝トーナメント1回戦(ベスト16決定戦)に出場する。なお、グループリーグで2位となった場合の決勝トーナメントはテキサスのアーリントンに移動してグループEの2位チームと対戦する。コートジボワールあるいはエクアドルが有力であるが、夏場の長距離移動は避けたいところである。首位突破すれば、1回戦(ベスト16決定戦)がイーストラザフォード、2回戦(ベスト8決定戦)がフィラデルフィア、準々決勝がマサチューセッツのフォックスボロ、準決勝がアーリントン、決勝がイーストラザフォードとなる。すなわち、フランスは首位通過して決勝まで進めば、1回テキサスまで往復する以外は東海岸北部で試合を続けることになる。

■大一番となる決勝トーナメント2回戦のドイツ戦

 そしてフランスが首尾よくグループIを通過した場合の決勝トーナメント1回戦の相手はグループリーグを3位で通過したチーム(グループC、D、F、G、Hのいずれか)であるが、よほどの強豪がグループリーグで取りこぼして3位にならない限り、フランスの決勝トーナメント1回戦突破は難しくないであろう。
 ただし、決勝トーナメント2回戦はグループリーグ初戦のセネガル戦以来の厳しい戦いになると思われる。おそらく勝ち上がってくるのはグループEを首位で突破したドイツである。フランスとドイツは近年は互角の成績を残している。ただ、ワールドカップでは西ドイツ時代の1958年スウェーデン大会の3位決定戦で勝利したのを最後に、1982年大会の準決勝ではPK負け、1986年大会の準決勝で敗れ、東西ドイツが統一してからは2014年大会の勝利した準々決勝で敗れており、勝利したことがない。7月4日、建国記念日にフィラデルフィアで行われる試合、大一番となるはずである。

■戦力の充実している日本戦を避けたいフランス

 ドイツを下すと準々決勝に進む。フランスと準決勝で対戦する可能性がある4か国はグループFの首位、グループA、B、Cの2位である。グループAとBは開催国(メキシコとカナダ)が第1シードに入っており、力の若干落ちるグループである。グループCはブラジルが最有力でモロッコが追う。モロッコには前回大会の準決勝で勝利しているが、戦力も充実し、要注意である。
 グループFは第1シードがオランダであるが、このグループの首位に日本がなった場合は、フランスの希望もここまでであろう。優勝を公言している日本と比べるとフランスの戦力が劣っていることは否めない。

■対戦相手に恵まれるが移動の負担の大きいスペイン

 日本以外の国と準々決勝で対戦出来れば、準決勝進出が濃厚である。ここでフランスを待ち受けているのは組み合わせ抽選時にFIFAランキング1位で特別なシードとなったグループHを勝ち上がったスペインであろう。スペインはグループリーグでライバルはウルグアイだけであろう。決勝トーナメントに入っても1回戦、2回戦で対戦する強豪国はベルギーくらいであろう。フランスに比べれば厳しい相手との対戦は少なく、チームのピークを準決勝以降に合わせて調整を重ねてくるだろう。ただスペインはグループリーグは南部のアトランタとマイアミで行う。そして決勝トーナメントに入ると西海岸のカリフォルニアのロスアンゼルス近郊のイングルウッドとテキサスのアーリントンの往復をこなす。フランスよりも移動の負担が大きい。
 そしてフランスが決勝に進出すれば、3回目のイーストラザフォードでの試合となる。ここでフランスと対峙するのは前回大会で最大の苦戦となったイングランドか、あるいは前回大会の決勝で死闘を演じたアルゼンチンか、ファンの楽しみは尽きない。(この項、終わり)

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