第3617回 チャンピオンズリーグ開幕(1) ニースはヨーロッパリーグのリーグフェーズへ転戦

 平成23年東日本大震災、平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨、台風15号、19号、令和2年7月豪雨、令和6年能登半島地震などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■予備戦3回戦から参戦するリーグ4位のニース

 8月に国内リーグ戦が開幕、代表チームは9月初旬にワールドカップ予選が開幕、そして9月中旬にチャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグ、カンファレンスリーグという欧州カップのリーグフェーズが開幕した。
 フランス勢は欧州カップに7チームがチャレンジしている。まず昨季リーグ1位のパリサンジェルマン、2位のマルセイユ、3位のモナコの3チームはチャンピオンズリーグのリーグフェーズから参戦する。4位のニースはチャンピオンズリーグの予備戦3回戦からの挑戦となる。
 5位のリールと6位のリヨンはヨーロッパリーグのリーグフェーズから出場、7位の ストラスブールはカンファレンスリーグの予選プレーオフからの出場となる。なお、フランスカップの優勝チームにはヨーロッパリーグの出場権が与えられるが、チャンピオンズリーグの出場権を確保したパリサンジェルマンが優勝したため、6位のリヨンが当初のカンファレンスリーグからヨーロッパリーグに格上げ、7位のストラスブールがカンファレンスリーグへの挑戦権を得た。
 これらのうち、ニースとストラスブールはリーグフェーズに向けた予備戦やプレーオフを戦うことになる。

■敗れれば下位の大会に転戦することになる予備戦、プレーオフ

 チャンピオンズリーグの予選については予備戦1回戦の敗者はカンファレンスリーグの予備戦に転戦、予備戦2回戦の敗者はヨーロッパリーグの予備戦に転戦となっている。そして予備戦3回戦の敗者もプレーオフの敗者もヨーロッパリーグのリーグフェーズに転戦するが、予備戦3回戦から参戦するニースとしては予備戦3回戦、プレーオフを勝ち抜き、チャンピオンズリーグのリーグフェーズに勝ち残りたいところである。
 予備戦3回戦は8月6日と12日に行われた。予備戦、プレーオフはUEFAインデックスの5位から15位までのリーグは上位国のチーム同士から2チームがリーグフェーズに進出できる。またUEFAインデックスで16位以下のリーグのチャンピオンチームで予備戦、プレーオフを戦い、5チームがリーグフェーズに勝ち進む。

■ベンフィカ相手にホームの第1戦を落とす

 UEFAインデックス5位のフランスリーグで4位だったニースの予備戦3回戦の相手はポルトガルリーグ2位のベンフィカである。今大会の予備戦に出場しているチームの中では最強チームと言える。今季のフランスリーグは8月15日に開幕を迎え、ニースはリーグ開幕前に公式戦を戦うことになる。ニースは7月中旬からプレシーズンマッチを組み、チャンピオンズリーグのリーグフェーズを目指す。
 第1戦はニースのアリアンツ・リビエラ競技場で行われた。今季は一部の座席を開放せず、収容人員を3万3000人から2万7000人に減らしたが、全席完売で2万7000人近い観衆が集まり、ファンの関心の高さがうかがわれる。ビジターのベンフィカであるが、昨季のチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦のバルセロナ(スペイン)戦でファンが問題を起こしたため、アウエーゲームでのベンフィカファンの観戦をUEFAは禁止し、100%ニースという中でキックオフされた。 試合はなかなか両チームとも主導権が取れない展開となり、前半はスコアレスで折り返した。後半に入るとベンフィカが優勢になり、53分に右サイドのクロスからフランジョ・イバノビッチが左足でシュートを決め、先制点を奪う。後半も終盤になるとニースはリスクを冒して同点に追いつくべく前がかりになるが、これに対して88分にベンフィカはフローレンティーノ・ルイスが25メートルのシュートを放ち、追加点を決め、ニースはホームの第1戦を0-2と落とす。

■第2戦も敗戦、3位モナコとの勝ち点1の差の大きさを痛感

 第2戦は8月12日、リスボンのルッス競技場に6万4000人の観衆を集めて行われた。ベンフィカは好調で前半に2点を奪う。後半も追加点をあげる機会もあったが、バーに阻まれるなどして無得点であったが、2-0で連勝する。敗れたリールはヨーロッパリーグのリーグフェーズに転戦することになった。直接リーグフェーズ出場となる3位のモナコとの勝ち点差はわずか1、この勝ち点1の差の大きさを改めて感じたのである。(続く)

このページのTOPへ