第3621回 チャンピオンズリーグ開幕(5) パリサンジェルマンは大勝、モナコは大敗

 平成23年東日本大震災、平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨、台風15号、19号、令和2年7月豪雨、令和6年能登半島地震などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■開始2分13秒のマルキーニョスのゴールで先制したパリサンジェルマン

 5年ぶり(4季ぶり)の対戦となるパリサンジェルマンとアタランタ(イタリア)、シーズンオフにはクラブワールドカップで準優勝、プレシーズンのUEFAスーパーカップではトットナム・ホットスパーをPK戦で破り、8月にリーグ戦が開幕してからは4連勝と好調さを維持し続けたパリサンジェルマンがアタランタを一蹴した。
 パリサンジェルマンの先発メンバーはGKはルカ・シュバリエ、DFは右からアクラフ・ハキミ、マルキーニョス、ウィリアム・パチョ、ヌーノ・メンデス、MFは右からジョアン・ネベス、ビティーニャ、ファビアン・ルイス、FWは中央にセニー・マユル、右にクビチャ・クバラツヘリア、左にブラッドリー・バルコラという布陣である。ウスマン・デンベレとデジレ・ドゥエはメンバーから外れている。
 開始2分、ペナルティエリアの外でバルコラがボールを奪い、左サイドのファビアン・ルイスにパスを出す。ファビアン・ルイスはこれを折り返したところ、アタランタのDFに当たってコースが変わったところを中央に走りこんできたマルキーニョスが先制点を決める。キックオフからわずか2分13秒のことであった。

■4-0という大勝でスタートしたパリサンジェルマン

 その後もハキミのシュートがポストを直撃するなどパリサンジェルマンの時間帯が続き、ボール支配率は8割を超える。22分には中央付近でファビアン・ルイスがインターセプトし、そのままバルコラにつないでGKと一対一になってシュートを決めたが、パスを受けたバルコラがオフサイドということでゴールは取り消される。一方的に攻め、シュートを放ち続けたパリサンジェルマンが追加点を決めたのは39分のことであった。クバラツヘリアがセンターサークル付近からボールを1人で持ち込み、勢いのある助走からシュートし、ミドルシュートで追加点となる。41分には左サイドからヌーノ・メンデスがボールを持ち込み、中央に上がっていたマルキーニョスが倒され、PKを獲得する。バルコラがPKを担当したが、アタランタのGKにストップされる。
 しかし、後半もパリサンジェルマンの勢いは止まらない。51分には左サイドからヌーノ・メンデスがペナルティエリア内に侵入、クロスをあげようとしたが切り返して、そのままニアサイドにシュート、ボールはわずかに与えられたコースを通り、ゴールネットを揺らした。75分にはクバラツヘリアに代わって17歳のイブラヒム・エンバイエがチャンピオンズリーグにデビューする。後半アディショナルタイムに入った91分にはゴンサロ・ラモスがアタランタのバックパスをカットしてそのままゴールに流し込む。パリサンジェルマンはリーグフェーズの初戦で4-0と大勝したのである。

■今年も第4シードからチャレンジするモナコ

 フランス勢で最後に登場したのが9月18日にクラブ・ブルージュ(ベルギー)とアウエーで戦ったモナコである。モナコは昨年に続くチャンピオンズリーグ出場であるが、決勝トーナメントのプレーオフで敗れており、今年も第4シードからの出発である。国内リーグ戦で3勝1敗という成績の中でブルージュに乗り込んだが、厳しい結果となった。

■序盤のPK失敗でリズムを崩し、大敗スタートとなったモナコ

 開始8分、左サイドの南野拓実から中央のミカ・ビエレスへのクロスがふわりと上がる。ビエレスに対してクラブ・ブルージュの守備陣がファウル、モナコがPKを獲得する。キッカーはフランス代表入りを果たしたマグネス・アクリウシュ、アクリウシュのシュートはGKのシモン・ビニョレのほぼ真正面、GKがはじいたところをアクリウシュが詰めようとしたが、それよりも早くビニョレが蹴り出し、先制のPKは失敗した。
 これでリズムが狂ったのか、モナコは失点を重ねた。32分、39分、42分とクラブ・ブルージュがゴールを積み重ねる。後半に入っても75分に4点目を奪われる。モナコがようやく一矢を報いたのは後半アディショナルタイムのことであった。91分に南野のパスをアンス・ファティが決めるが、時すでに遅し、モナコは初戦を1-4と落としたのである。(この項、終わり)

このページのTOPへ