第2728回 第2回UEFAネーションズリーグ開幕(5) 3バックシステムを採用したフランス

 平成23年の東日本大震災、平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨、昨年の台風15号、19号、令和2年7月豪雨などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■新型コロナウイスルで離脱したスティーブ・マンダンダとホッサム・アウア

 昨年11月17日のアルバニア戦以来、ほぼ10か月ぶりとなる代表の試合、UEFAネーションズリーグでスウェーデンと対戦する。9月5日20時45分にスウェーデンのストックホルム近郊のソルナでキックオフを迎える。新型コロナウイルスの感染拡大により、無観客で行われる。また、招集した23人のうち、8月に新型コロナウイルスの陽性反応を示したスティーブ・マンダンダはその後は陰性に転じたものの、試合前の検査では再び陽性となってしまった。また、新加入で注目のホッサム・アウアも新たに新型コロナウイルスに感染した。このように新型コロナウイルスの影響を大きく受けたものの、久しぶりの試合とあってどのような陣容で初戦を迎えるのか興味は尽きない。

■10か月前のアルバニア戦に続き3バックシステムを採択

 初招集の3人、そして2年半ぶりの復帰となるアドリアン・ラビオについては前々回と前回の本連載で紹介してきたとおりであるが、注目はシステムである。フランスは伝統的に4バックの4-2-3-1システムを採用し、ディディエ・デシャン監督も4バックシステムで戦ってきた。ところが、デシャン監督は直近の試合となるアルバニア戦ではラファエル・バラン、クレマン・ラングレ、プレスネル・キンペンベを3バックで起用した。アルバニアに対して完封勝利を収めたフランスであるが、デシャン監督としてはより多くのオプションを持っておきたい、システムに多様性を持たせたいということで、このスウェーデン戦も3バックの3-5-2システムで臨むこととなった。
 無人のスタジアムに立った白いユニフォームのフランスのメンバーであるが、GKは主将のウーゴ・ロリス、3バックは右からダヨ・ウパメカノ、バラン、キンペンベ、MFは5人低めに並び、右からレオ・デュボワ、エンゴロ・カンテ、ラビオ、フェルラン・マンディと並ぶ。2トップの右はキリアン・ムバッペ、左はオリビエ・ジル―という陣容である。

■ワールドカップロシア大会の本予選で唯一フランスに黒星をつけたスウェーデン

 過去のスウェーデンとの対戦成績はフランスが10勝5分6敗と勝ち越しているが、直近の対戦はワールドカップロシア大会の欧州予選グループAである。2016年11月にスタッド・ド・フランスで行われた試合では先制されながらもフランスが2-1と逆転勝ちを収めたが、2017年に今回と同じソルナで行われて試合では、フランスはジルーのゴールで先制したものの、その直後に追いつかれ、後半のアディショナルタイムに決勝点を奪われて、1-2と敗れている。この試合でも主将を務め、痛恨の決勝点を奪われたロリスにとっては悔しい結果となった。結局、ロシアワールドカップでフランスは予選で10試合、本大会で7試合、合計17試合戦ったが、フランスが敗れたのはこのソルナでのスウェーデン戦だけである。
 フランスは予選を7勝2分1敗で首位通過、一方のスウェーデンはアウエーでフランス以外にオランダとブルガリアに敗れたのが響き、フランスとは勝ち点4差でグループ2位となり、プレーオフに回り、イタリアを破って本大会に出場している。

■ロシアでの本大会でもベスト8入りしたスウェーデン

 スウェーデンは本大会ではメキシコ、韓国、ドイツをおさえてグループFを首位で突破し、決勝トーナメント1回戦ではスイスを破り、ベスト8入りしている。スウェーデンのワールドカップでのベスト8入りは3位になった1994年の米国大会以来である。準々決勝ではイングランドに敗れたが、古豪復活を印象付けた。
 スウェーデンというとパリサンジェルマンでも活躍し、スウェーデン代表としても62得点で歴代最多得点を記録しているズラタン・イブラヒモビッチの印象が強いが、イブラヒモビッチは2016年の欧州選手権を最後に代表を退いており、ロシアワールドカップはイブラヒモビッチ抜きで本大会でのベスト8をつかんだ。イブラヒモビッチが代表入りして最初の主要大会は2002年の日韓ワールドカップである。イブラヒモビッチ在籍時にたどり着けないところまで進出したのである。(続く)

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