第2921回 チャンピオンズリーグ第5節 (3) マンチェスター・シティの首位、パリサンジェルマンの2位が確定

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■第5節でマンチェスター・シティを抜きたいパリサンジェルマン

 チャンピオンズリーグのグループAの首位通過をかけた11月24日のマンチェスター・シティ(イングランド)-パリサンジェルマン戦、前半は両チーム無得点となった。ボール支配、パス交換で優位に立つマンチェスター・シティ、前線のタレントのスピードを活かしたカウンターアタックに活路を見出すパリサンジェルマンと両チームの特色が現れた試合となった。
 ただ、このままスコアレスドローとなった場合は、両チームが勝ち点を1ずつ獲得するが、マンチェスター・ユナイテッドがパリサンジェルマンを勝ち点で1上回ることに変わりはない。最終節の組み合わせはパリサンジェルマンがホームでクラブ・ブルージュ(ベルギー)、マンチェスター・シティはアウエーでRBライプチヒ(ドイツ)と対戦する。前半戦での対戦はパリサンジェルマンはアウエーで引き分け、マンチェスター・シティはホームで6-3と勝利しており、最終節は両チームとも勝ち点3を獲得する可能性が強い。したがって首位突破のためにパリサンジェルマンはなんとしてもこのマンチェスターの地で勝利をおさめ、最終節を首位で迎えたい。
 一方、グループAのもう1つの試合は勝ち点4のクラブ・ブルージュが勝ち点1のRBライプチヒを迎えている。クラブ・ブルージュが勝利すれば、勝ち点を7に伸ばす。もし、パリサンジェルマンがマンチェスター・シティに負けてしまった場合、最終節は勝ち点1差で直接対決となる。

■キリアン・ムバッペが先制ゴール

 そして後半が始まって間もない50分、パリサンジェルマンは左サイドのリオネル・メッシが真横にクロスを転がす。グラウンダーのボールは誰も触ることなく逆サイドに、そこに走り込んできたのがキリアン・ムバッペであった。ノーマークのムバッペは右足でシュート、ボールはマンチェスター・シティのGKエデルソンの股間を抜いてゴールネットを揺らした。パリサンジェルマン、目論見どおりの先制点である。ムバッペはこれでチャンピオンズリーグ29得点目、フランス人選手としてはカリム・ベンゼマ、ティエリー・アンリに次いでダビッド・トレゼゲと並ぶ3位になった。

■ラヒーム・スターリングが同点ゴール

 試合が動いて、先にベンチが動いたのはリードされたマンチェスター・シティである。ジョゼップ・グアルディオラはMFのオレクサンドル・ジンチェンコに代えてFWのガブリエル・ジェズスを投入する。一方のパリサンジェルマンはアンデル・エレーラが負傷して61分にダニーロ・ペレイラに代わるという消極的な理由で最初の交代を行う。
 この両チームの姿勢が、その後の試合展開に影響を与える。マンチェスター・シティはまずリヤド・マフレズがシュート、これはケイロル・ナバスがストップするが、63分、右サイドのカイル・ウォーカーが折り返し、ジェズスがこのボールにワンタッチ、そこにいたのがラヒーム・スターリング、左足を伸ばしてタッチしたボールは同点ゴールとなった。スターリングはチャンピオンズリーグで23点目、イングランドの選手としてはウェイン・ルーニー、ポール・スコールズに次ぐ3位である。
 勝ち点3の欲しいパリサンジェルマンは、74分にネイマールの個人技で勝ち越しか、と思われたが、シュートは枠を外れる。

■決勝点は交代出場のガブリエル・ジェズス

 決勝点をあげたのはマンチェスター・シティ、右サイドのマフレズが大きなクロスをあげ、左サイドのベルナルド・シウバが中央に折り返す。これをジェズスがシュートする。1点目同様、マンチェスター・シティはゴール前を左右に広く使った攻撃で得点を決め、2-1で逆転勝利し、勝ち点を12に伸ばした。一方、パリサンジェルマンは勝ち点8にとどまったが、RBライプチヒが5-0でクラブ・ブルージュに勝利したため、双方勝ち点4となった。この結果、パリサンジェルマンは2位が確定し、決勝トーナメント進出が決まったのである。(この項、終わり)

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