第3622回 ヨーロッパリーグ開幕(1) ニース、リール、リヨンがフランスから参戦

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■チャンピオンズリーグと大会形式は変わらないヨーロッパリーグ

 前回までの本連載では9月13日に始まったチャンピオンズリーグのリーグフェーズについてフランス勢の戦いについて紹介してきたが、今回からはその翌週に開幕したヨーロッパリーグのリーグフェーズについて紹介しよう。
 フランスから出場するのは昨季リーグ5位のリールと6位のリヨン、そして4位のニースはチャンピオンズリーグの予備戦3回戦でベンフィカ(ポルトガル)に敗れてヨーロッパリーグに転戦してきた。
 ヨーロッパリーグとチャンピオンズリーグの大会方式はほとんど変わらず、36チームでリーグフェーズを行い、上位8チームが決勝トーナメントに直接進出、リーグフェーズの9位から24位までのチームはプレーオフを経由して決勝トーナメントに臨む。

■第1シード入りしたリール

 リーグフェーズのシード順はUEFAインデックスで決定され、第1シードはUEFAインデックス順に紹介すると、ローマ(イタリア)、ポルト(ポルトガル)、グラスゴー・レンジャーズ(スコットランド)、フェイエノールト(オランダ)、リール、ディナモ・ザグレブ(クロアチア)、レアル・べティス(スペイン)、レッドブル・ザルツブルク(オーストリア)、アストン・ビラ(イングランド)となり、リールは全体で5番目の評価を受けている。他のフランス勢はリヨンが第2シード(全体で13番目)、ニースが第3シード(全体で27番目)となっている。
 フランス勢3チームの対戦相手を見るとリールは第1シードとはディナモ・ザグレブ、ローマ、第2シードはPAOK(ギリシャ)、レッドスター・ベオグラード(セルビア)、第3シードはフライブルク(ドイツ)、ヤングボーイズ・ベルン(スイス)第4シードはSKブラン(ノルウェー)、セルタ・ビゴ(スペイン)と対戦する。UEFAインデックスが全体1位のローマとアウエーで対戦する。対戦相手の平均UEFAインデックスは第1シード9チームの中でリールが最も高い。厳しい組み合わせと言えるであろう。

■対戦相手に恵まれた第2シードのリヨン

 逆に対戦相手に恵まれたのがフランス勢で2番手のリヨンである。第1シードはレッドブル・ザルツブルク、レアル・べティス、第2シードはPAOK、マッカビ・テルアビブ(イスラエル)、第3シードはバーゼル、ヤングボーイズ・ベルン(以上スイス)、第4シードはゴー・アヘッド・イーグルス、ユトレヒト(以上オランダ)と対戦する。対戦相手の平均UEFAインデックスは第2シード9チームの中で2番目に低く、全体でも7番目に低い。

■厳しい組み合わせとなったニース、初戦の相手はローマ

 フランス勢で3番手のニースは非常に厳しいドローとなった。第1シードとはローマ、ポルト、第2シードはブラガ(ポルトガル)、フェネルバフチェ(トルコ)、第3シードはフライブルク、ルドゴレツ・ラズグラド(ブルガリア)、第4シードのゴー・アヘッド・イーグルス、セルタ・ビゴと対戦する。対戦相手の平均UEFAインデックスは第3シード9チームの中で1番高く、全体でも2番目に高い。
 ただ、昨年もチャンピオンズリーグのリーグフェーズでパリサンジェルマンは対戦相手の平均UEFAインデックスが高く、リーグフェーズは苦戦したが、決勝トーナメントは厳しい試合をものにし、栄冠に輝いた。
 さて、リーグフェーズの第1節は9月24日と25日に行われた。フランス勢で最初に登場したのはニースである。初戦の相手は参加36チーム中でUEFAインデックスがトップのローマである。ホームゲームとはいえ厳しい相手である。ニースはリーグ開幕前に行われたベンフィカとの予備戦3回戦では連敗、リーグ開幕戦もトゥールーズに敗れる。ここまでリーグ戦では2勝3敗と黒星先行であり、4日前のブレスト戦でも1-4と大敗している。ただ、ファンの期待は熱い。この日もアリアンツ・リビエラ競技場にはほぼ満員の2万3000人のファンが集まったのである。(続く)

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