第181回 終盤を迎えるフランスリーグ (2) 歴史的大混戦となった2月初旬

■閑古鳥鳴くスタジアムで4チームが首位争い

 前回の本連載では今季のフランスリーグが欧州他国のリーグに類を見ない大混戦であることを紹介したが、もちろんフランスリーグの歴史の中でも極めて珍しい混戦である。この混戦模様が最高潮に達したのは2月1日と2日に行われた第25節である。2月最初の週末は本連載の読者の方はよくご存知であるとは思うが、フランス全体がポルトガルで行われていたハンドボールの欧州選手権に注目していた時である。ポルトガルではフランス代表が準決勝に進出し、週末の国内のスタジアムでは閑古鳥が鳴いていたが、国民から注目を集めなかったにもかかわらず、歴史的な混戦となった。
 この第25節を迎える段階で、試合消化数に差はあったものの、首位はリヨンに代わって前節にトップに躍り出た勝ち点42のマルセイユである。2位は勝ち点40のリヨン、3位は勝ち点39のモナコ、4位は得失点差で及ばないもののモナコと勝ち点で並ぶニース。この4チームまでが第25節の結果によっては首位に立つ可能性がある。そして勝ち点37で5位ソショー、6位オセールが続き、勝ち点36で7位パリサンジェルマン、8位ボルドーが続く。このように8チームが首位から勝ち点6の中にひしめきあう中で、第25節が行われた。

■リヨンは痛恨のドロー、モナコとニースは完封勝ち

 まず、2月1日の夕方17時30分に勝ち点37同士のオセール-ソショー戦が行われ、ジブリル・シセ、フィリップ・メクセスという代表コンビのゴールでオセールが2-0で勝つ。そして20時には8試合が同時にキックオフされ、上位陣では首位奪還を狙うリヨンがホームでナント相手にスコアレスドロー、モナコはスダンに3-0、ニースはガンガンに1-0と、ともにホームで完封勝ち、下位チームと対戦する上位陣の中で唯一アウエーの試合となるパリサンジェルマンはストラスブールでの試合。ところがパリサンジェルマンはストラスブールでの試合は相性がよく、最近5回の対戦でアウエーながら4勝1分という戦績を残し、今回も1-0と勝ち、勝ち点3を上積みする。

■首位マルセイユ、鬼門ボルドーで敗戦、首位から陥落

 翌2日には1試合だけが行われ、首位マルセイユがボルドーに乗り込む。1990年代初めのライバル対決となったが、ボルドーは地元ではマルセイユに対し、圧倒的に強い。過去32回対戦し、敗戦はわずか4回、引き分けも9試合だけである。マルセイユがボルドーで勝ったのは1977年10月が最後である。しかも今季のマルセイユは内弁慶で、アウエーゲームになると得点力が極端に落ちる。首位に駆け上がったマルセイユもボルドーでは勢いを失い、ボルドーに1-3と敗れる。

■モナコ久々の首位に、歴史的混戦のリーダーとなる

 この結果、トップになったのはモナコであり、第1節で首位に立って以来久しぶりにリーダーとなった。そして第25節終了時までで14回も首位のチームが入れ替わり、この間、7チーム(モナコ、ナント、ガンガン、ニース、オセール、リヨン、マルセイユ)がリーダーとなったことになる。そして驚くべきは上位チームの接近である。勝ち点42で首位モナコ、2位ニース、3位マルセイユが並び、1ポイント差の勝ち点41に4位リヨン、勝ち点40には5位オセール、そして勝ち点39に6位ボルドーと7位パリサンジェルマン、勝ち点42から勝ち点39までの間に7チームがひしめくという大混戦になったのである。70年の歴史を誇るフランスリーグでも第25節を終了した段階で首位から勝ち点3差に7チームがひしめいたのは初めてのことであり、5チームが集中したことが過去7回あるだけである。
 この7チームにソショー、ナントを加えた9チームが上位争いを続け、前回紹介したように3月末の第31節終了時には首位トップはモナコ(勝ち点55)、2位マルセイユ(勝ち点55)、3位リヨン(勝ち点54)、4位ボルドー(勝ち点51)、5位ソショー(勝ち点49)、6位ナント(勝ち点49)、7位パリサンジェルマン(勝ち点48)、8位ニース(勝ち点46)、9位オセール(勝ち点45)となり、4月を迎えることになったのである。(続く)

このページのTOPへ