第1572回 ラグビーも王国相手に3連敗(1) 昨秋の快進撃が止まった6か国対抗

 一昨年3月11日の東日本大震災で被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、東北地方だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■今年になって低迷したサッカーのフランス代表

 36年ぶりとなる南米遠征でウルグアイに0-1、ブラジルに0-3と連敗したサッカーのフランス代表、昨年夏にワールドカップ優勝時の主将であったディディエ・デシャン監督が就任し、ワールドカップ予選のアウエーでのスペイン戦で引き分けた時や敵地でイタリアに勝利した時は、国民の期待も高まった。しかし、今年になってからは、3試合の親善試合では全敗、2試合あったワールドカップ予選はいずれもホームゲームであったが、グルジアには勝利したものの、スペインに敗れ、ワールドカップ予選を自力で首位で通過することは困難になった。

■昨年11月の親善試合は3戦3勝でワールドカップのシード国入り

 そして、同時期に王国ニュージーランドを訪問したラグビーのフランス代表も苦しんでいる。2011年のワールドカップでは予選プールではニュージーランドとトンガに敗れながらも決勝トーナメントではイングランド、ウェールズを破り、決勝でもニュージーランドを苦しめ、僅差で優勝を逃した。
 昨年11月には本連載第1479回から1485回で紹介したとおり、南半球の強豪を迎え、豪州、アルゼンチン、サモア相手に3連勝、世界ランキングでは南半球3か国(ニュージーランド、豪州、南アフリカ)に次いで4位となり、2015年のワールドカップのシード国となった。

■イタリア、ウェールズに敗戦、連敗スタートで迎えたイングランド戦

 しかしながら、年が明けてからの6か国対抗、全く秋の面影がなく、最悪の結果となる。まず初戦は2月3日にローマで行われたイタリア戦である。フランスは前半は15-13と辛うじて折り返したが、後半に逆転トライを許し、ドロップゴールで差を広げられ、18-23と敗れてしまう。フランスは2年前の6か国対抗でイタリアに敗れ、この時が6か国対抗でのイタリア戦初黒星であったが、会場はローマのフラミニオ競技場であった。今年は5万7000人の大観衆を集めたローマのオリンピック競技場に舞台は変わり、フランスはイタリアで連敗を喫したのである。  第2戦はその翌週の2月9日にスタッド・ド・フランスにウェールズを迎え撃つ。2011年のワールドカップ準決勝ではウェールズが一方的に攻めながら、フランスが少ないチャンスを活かして勝利しているが、若いメンバーのウェールズは昨年の6か国対抗では5戦全勝で優勝している。最終戦でグランドスラムをかけてフランスと対戦し、16-9と下している。
 ディフェンディングチャンピオンのウェールズは第1戦はアイルランド相手に前半は3-23と大差でリードを許し、後半追い上げたが、22-30とフランス同様初戦を落としている。  スタッド・ド・フランスでの試合、両チームペナルティゴールを決め、終盤まで6-6という展開であったが、残り8分となったところでウェールズがこの試合初のトライをあげ、ゴールも成功させてリードを奪う。さらにその後もペナルティゴールを決めて16-6と勝利、フランスは2戦を終えて黒星2つ、他の5か国は少なくとも1勝はしており、最下位になってしまったのである。

■第3戦は連勝スタートのイングランドと対戦

 第3節の相手はここまで唯一連勝しているイングランドである。イングランドは2015年のワールドカップの開催国であり、昨年秋には南半球勢相手に4試合親善試合を組んだが、世界ランキングで4位以内に入ることができず、自国開催のワールドカップでシード国をフランスに譲っている。また、夏の南半球遠征はブリティッシュライオンズを編成するため、この6か国対抗を終えるとしばらくベストメンバーでの試合をすることができない。
 ここまで2連敗のフランスはメンバーを大幅に入れ替える。ウェールズ戦と比べ先発メンバーのうち7人が入れ替わった。ウェールズ戦はイタリア戦から2人を入れ替えただけであり、このイングランド戦に向けた首脳陣の覚悟が伝わってくる。イタリア戦、ウェールズ戦で起用したマキシム・マシュノーとフレデリック・ミシャラクのコンビからモルガン・パラとフランソワ・トラン・デュックのコンビに変更したハーフ団がどのようにチームを立て直すのであろうか。(続く)

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