第3263回 予選プールを首位突破したフランス(2) ウルグアイには辛勝、ナミビア戦は序盤からトライラッシュ
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■1点差に追い上げられたフランス
ウルグアイ相手に逆転はしたものの、後半に入ってもなかなか得点差を広げられないフランス、後半の早い時間帯に次々と選手交代をする。しかし、ウルグアイは52分にフランスゴール前に攻め込む。ゴールポスト直前のラックから右に展開、フルバックのバルタザール・アマヤがガバン・ビリエールとアントワン・ハストワのタックルを交わしてトライ、フェリペ・エチェベリのコンバージョンも決まって、フランスは13－12と1点差に追い上げられた。
■幸運なトライで勝利を確定したが、ボーナスポイントを獲得できず
その直後のフランスのキックオフ、ウルグアイはエチェベリのキックが味方の選手にあたり、それをキャッチした交代出場のフッカーのペアト・モーバカがゴールまで走り抜けてトライ。メルバン・ジャミネのキックも決まり、フランスは20－12とリードを広げた。ここからギアをあげてあと2トライあげたいフランスであるが、自ボールスクラムで反則を犯すなど、本来の動きではない。ようやく追加点をあげたのは73分、ウルグアイゴール前に攻め込んだフランスは交代出場のスクラムハーフのバティスト・クイユーが右に大きく展開、最後はルイ・ビール・ビアレイがトライ、ビール・ビアレイはフランス代表史上最年少でワールドカップに出場した試合でトライをあげた。
フランスは27－12、ボーナスポイントが与えられない3トライでの勝利にとどまったのである。そして9月20日にイタリアがウルグアイに大勝したことにより、ボーナスポイントをあげていないフランスは勝ち点8にとどまり、グループ首位の座をイタリアに奪われたのである。
■ニュージーランド戦のメンバーを復活させたナミビア戦
続く第3戦はナミビア、9月21日にマルセイユで試合が行われた。フランスは先発メンバーを大幅に入れ替え、FW第一列はシリーユ・バイユ、モーバカ、ウイニ・アトニオ、ロック陣はカメロン・ボキ、チボー・フラマン、フランカーはフランソワ・クロとシャルル・オリボン、ナンバーエイトはアントニー・ジェロンチである。ハーフ団はアントワン・デュポンとマチュー・ジャリベール、スリークォータバックスは左からビール・ビアレイ、ジョナタン・ダンティ、ガエル・フィクー、ダミアン・プノー、フルバックはトマ・ラモスとニュージーランド戦にも先発した10人の選手が名を連ねた。ダンティは8月の豪州戦の負傷から復帰した。
■序盤からスペクタクルなトライを連取、開始21分でボーナスポイント獲得
ナミビアとは2007年のワールドカップでも対戦し、この時はフランスは13トライをあげ、87－10と大勝している。7大会連続出場となるが、未勝利で、今大会でもイタリアに8－52、ニュージーランドに3－71と大敗している。
フランスは前週のウルグアイ戦でのフラストレーションを晴らすかのように攻めまくった。そしてそれはスペクタクルですらあった。開始5分、フランスはナミビア陣深くでペナルティキックを得る。セオリーであれば、ショットであるが、タッチに蹴り出し、トライを狙う。ゴール前の左側でのラインアウト、フランスはモールを押し込み、ナミビアのオフサイドがあったが、アドバンテージでフランスは押し続ける。このまま押し込むかと思われたが、デュポンが右大外にキックパス、プノーがキャッチし先制トライをあげる。9分にはナミビア陣内中央でのスクラムから左に展開、ジャリベールが左前にキック、これを拾ったビール・ビアレイがゴールライン直前で内に返し、復帰戦となったダンティがトライをあげる。3トライ目も壮観であった。自陣で相手のキックをキャッチしたジャリベールが攻撃の起点となる。右サイドでパスをつなぎ、最後はオリボンの独走となり、ゴールポスト真下にトライする。21分にはモーバカからパスを受けたプノーが右サイドを駆け抜け、トライをあげる。試合のほぼ4分の1の終わった時点で早くも4トライ目、フランスはボーナスポイントを獲得したのである。（続く）
