第2782回 フランスカップベスト32決定戦(3) 1部勢を破った2部3チーム

 平成23年の東日本大震災、平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨、台風15号、19号、令和2年7月豪雨などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■2部勢を下したロリアン、メッス、ブレスト

 新型コロナウイルスの感染拡大によって大会方式に変更のあったフランスカップのベスト32決定戦、前回の本連載では1部で優勝を争う上位チームは対戦相手に恵まれたこともあり、順当に勝利したこと、そして年明けから調子を落としているマルセイユも2部のオセール相手に勝利したことを紹介した。
 次に、1部勢を倒した2部のチームを中心に紹介していこう。2部のチームと1部のチームの対戦は10試合であったが、そのうち4試合は前回の本連載で紹介した通り、1部勢のリヨン、パリサンジェルマン、モナコ、マルセイユが勝利している。それ以外の6試合のうち、1部勢が勝利したのは3試合であった。
 1部で17位のロリアンは2部で6位のパリFCと対戦し、前半に先制点を奪われたが、終盤にPKで追いつき、勝ち越し点を決めて2-1と勝利している。7位のメッスが今季2部に降格したアミアンと対戦、開始1分に先制したが、後半に入って51分に追いつかれ、このまま試合終了、PK戦かと思われた93分にメッスにPKが与えられ、決勝点を奪って勝利している。12位のブレストはロデスを迎え、ブレストも先制を許すが、34分に同点ゴール、36分に逆転ゴールを決めて、そのまま勝利している。

■スタッド・ド・ランスを下したバランシエンヌ

 一方、2部のチームが1部のチームを下したプチジャイアントキリングというのは残りの3試合である。本大会で最初に1部勢を下した2部勢はバランシエンヌである。2月9日、スタッド・ド・ランスとアウエーで対戦する。バランシエンヌは22分にバティスト・ギヨームが先制する。名門スタッド・ド・ランスも30分に同点に追いつくが、後半に入ってからはバランシエンヌが連続してゴールを決める。56分にはギヨームが追加点、ケビン・カブラルが64分と81分に得点をあげ、4-1と大差をつける。スタッド・ド・ランスも試合の終盤に2点を返すが、1点及ばず、バランシエンヌがベスト32に入った。

■ガロンヌダービーを制したトゥールーズ

 その翌日の2月10日、2部リーグの2チームが1部のチームを破った。2部で2位のトゥールーズ、首位のトロワが8回戦で敗れているため、2部勢の中では最上位のチームである。トゥールーズは1部で10位のボルドーとアウエーで対戦する。トゥールーズは昨季1部リーグで最下位、今季から2部となった。しかし、昨季の1部リーグは途中で打ち切られ、その時の成績で2部に降格したため、不本意な降格であり、1部勢には意地を見せたいところである。
 そのトゥールーズの相手はボルドー、ガロンヌダービーと言われるカードになった。ボルドーは1部で10位、年明けからは調子を落としている。気合い十分のトゥールーズは立ち上がりからボルドーのゴールを襲う。守勢のボルドーが17分にゴールを決めたかに見えたが、オフサイドで得点は認められず。先制点はトゥールーズ、39分にコートジボワール代表のバクーン・バヨがあげる。バヨは8回戦のニオール戦に次ぐ得点である。後半に入って57分にもトゥールーズのジャニス・アンティストが追加点、黄色いセカンドユニフォームのトゥールーズが2-0と勝利、フランスカップでは46年ぶりに南西部のライバルのボルドーを破ったのである。
 1部勢で3チーム目の犠牲者も伝統チームであった。今季は15位に低迷しているサンテチエンヌは2月11日にアウエーでソショーと対戦する。ソショーは開始早々の5分にあげたゴールを守り切り、1-0で勝利、サンテチエンヌは初戦で姿を消した。

■2年前の優勝チームのレンヌ、アンジェに敗れる

 これ以外は1部勢同士の対戦であるが、最大のニュースは2年前の優勝チームのレンヌがアンジェに敗れたことであろう。アンジェも2017年の決勝を戦ったチームであるが、リーグ戦でも5位と好調なレンヌの勝利を予想する声が強かった。ホームのアンジェは4分に先制点をあげ、12分にはPKを得て、追加点をあげる。レンヌも後半に1点を返すが及ばず、リーグ8位のアンジェが2-1で勝利、1部リーグで一桁順位同士の好カードはアンジェが制したのである。
 それ以外に1部勢は6位のRCランス、11位のモンペリエ、13位のニースと上位チームが勝利した。
 ベスト32決定戦を勝ち抜いた1部12チーム、2部3チームは次のベスト16決定戦でアマチュアチームを交えて戦うのである。(この項、終わり)

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